私のマニュフェスト
許しません!米軍横田基地の再編・強化と憲法9条改悪――日本共産党 田村智子のアピール
2007年7月9日
日本共産党 参議院東京選挙区予定候補 田村智子
都民のみなさん。
東京や神奈川にある米軍基地が、2010年度にむけて、これまでにない危険な段階を迎えようとしていることをご存じでしょうか。
首都圏には、東京の横田基地、神奈川の横須賀基地、厚木基地、キャンプ座間などの米軍基地が沖縄についで集中しています。いま日米両政府(「米軍再編」最終合意2006年5月1日)は、2010年度にむけて、これらの基地をアメリカの戦争の命令・出撃拠点にするために米軍と自衛隊との一体化などを強力に進めています。2010年とは、自民党などが国会で憲法改定の発議を行うことをめざしている年であり、米軍基地の再編・強化と憲法改悪の動きが表裏一体、同時並行ですすんでいます。
この問題は参議院選挙の大きな争点であり、選出される議員の態度が問われます。私は、年金や住民税増税などの問題とともに、米軍基地の再編問題に関して3つの争点を訴え、基地の強化・永久化に反対し、憲法9条をまもり基地撤去へ全力をあげます。
【争点その1】−首都に米軍基地があるのは世界で日本だけ。この異常を続けるのかどうか
戦後62年間も、一国の首都や人口が密集している首都圏に広大な米軍基地があるのは日本だけです。しかも、首都圏の上空は、米軍横田基地の専用空域によって羽田や成田の民間航空機が飛行できる空域が狭められ、極めて過密で危険な状態にあります。さらに、この空域は航空管制も米軍最優先になっています。
また、毎年5兆円という日本の軍事費の伸びも世界で突出しています。なかでも条約上の何の義務もない米軍の基地建設費や水光熱費などを、「思いやり予算」と称して、毎年2000億円以上も負担しているのはアメリカの同盟国でも日本だけです。横田基地関係の「思いやり予算」だけでも26年間で約3185億円(施設建設関係1979年度〜2005年度まで1682億円、水光熱費関係が1991年度〜2005年度まで1503億円)にもなっています。これからもグアムへの米軍基地建設に3兆円も使おうとしています。「思いやり予算」というなら、国民を思いやり、年金、医療、介護などのためにこそ使うべきではないでしょうか。
日本の首都に米軍基地が居座りつづけ、空域も管制もアメリカいいなりという異常な状態をこのまま続けるのかどうかが参議院選挙で大きく問われているのではないでしょうか。
私は、「アメリカいいなり」の政治から抜け出し、基地をなくすためにも「アメリカとの戦争同盟」ともいうべき日米軍事同盟にかえて日米友好条約を結び、自主・平和の外交に転換するようがんばります。
【争点その2】―東京・首都圏の基地をアメリカの戦争の出撃・命令拠点にしていいのかどうか
(1)東京の横田基地はどうなろうとしているのでしょうか。
東京の米軍横田基地(立川市、昭島市、福生市、武蔵村山市、羽村市、瑞穂町にまたがる)には、在日米軍司令部、第5空軍司令部、米空軍第374輸送航空団が常駐しています。イラク戦争では、公表されているだけでも4たび出撃し、人員や物資を輸送するなど、アメリカの戦闘作戦を支援する中心的出撃基地になっています。それが、今回の「米軍再編」の名で、アメリカの出撃・命令拠点にされようとしています。
一つは、横田基地に日米戦争司令部が設置されることです。在日米軍が、「共同統合作戦調整センター」(「作戦調整センター」と略)を設置し、現在は府中市にある航空自衛隊航空総隊(約600人)を横田基地に移転させ、日米合同の航空司令部を併設するという計画です。
「作戦調整センター」とは、米軍と自衛隊の共同司令部であり、アメリカの戦争に自衛隊を参加させるための米軍と自衛隊の指揮・情報の一元化そのものです。在日米軍司令部のブラウン参謀長は「作戦調整センター」について、「今まさに機能している」(07年6月13日、衆院安全保障委員会視察)と述べましたが、すでに日米共同の司令部活動は大きく進展しています。
もう一つは、「作戦調整センター」がアメリカの「ミサイル防衛」の指揮・通信の拠点になり、米軍と自衛隊が肩を並べて指揮をとる場になろうとしていることです。「ミサイル防衛」は、アメリカでも開発中で成功するかどうか確かめられていない未完成なもので、軍事拡大の悪循環の最たるものです。
このように、米軍横田基地では、アメリカの先制攻撃戦戦略にもとづいて自衛隊を参戦させる動きが急速に強められています。実際に、今年の1月にはアメリカの先制攻撃戦略に沿って新設された米空軍戦闘司令部(「ケニー司令部ジャパン」)が横田基地に設置されました。横田基地では、「日本防衛」とはまったく無関係に、アメリカの戦争のために武力を行使する憲法違反の集団的自衛権の行使が行われているのが実態ではないでしょうか。
(2)神奈川県の米軍基地はどうでしょうか。
日米両政府は、米海軍の横須賀基地に2008年夏までに原子力空母「ジョージ・ワシントン」を配備し母港化を強引にすすめています。東京湾に事故をくりす原発が常駐するのと同じで、万が一、放射能事故がおきれば、首都圏3千万人に及ぼす被害は甚大です。アメリカが原子力空母の母港をおくのは本国以外では日本だけであり、被爆国としても絶対に認められません。さらに、「米軍再編」によって、米軍のキャンプ座間に、太平洋から中東までを責任区域とする米陸軍の「なぐりこみ部隊」といわれている米陸軍の新司令部が移転する計画です。そこに、今年3月に新たにつくられた陸上自衛隊の海外派兵の専門部隊(中央即応集団)の司令部が併設されようとしています。
陸上自衛隊の「情報保全隊」が身分を隠して、違憲・違法な国民監視活動をやっていることが大問題になっていますが、そのうえ米軍と自衛隊一体の海外派兵の態勢づくりは絶対に許せません。
(3)このままでは航空機騒音など基地被害は一層ひどくなります。
町田市や多摩市は、米軍厚木基地で最新鋭のFA18スーパーホーネットによる空母艦載機の夜間離着陸訓練(NLP)による耐えがたい爆音に苦しめられています。「このところ米軍機による騒音がひどく、孫をねかしつけることもできず困っている。米軍機が日本の上空をわが者顔で爆音を轟かせて飛行していることは納得がいかない」など市民の苦情も絶えません。
横田基地でも周辺住民が、「爆音のない静かな夜を返せ」と40年以上にわたって基地騒音被害を訴えつづけています。基地被害は航空機騒音以外にも航空機事故やジェット燃料漏れなども深刻です。一昨年八王子市内でおきた米軍人によるひき逃げ事故など、身勝手な米軍犯罪も後をたちません。政府は、「米軍再編」は基地の「整理、縮小」などといいますが、実態は基地被害を一層ひどくする基地の強化・永久化であることは明らかです。
いま、横田基地を「軍民共用化」しようという動きがあります。しかし、地元自治体も住民も賛成していません。「基地の強化は絶対に認められない。米軍の肩代わりを日本がすることになる」と、「軍民共用化」反対を表明される市長さんもいます。さらに、衆院安全保障委員会が 横田基地を視察した(2007年6月13日)際に、「軍民共用化」をどう考えるかと聞かれた横田基地のグットウィン大佐は、"安全第一の民間と戦闘目的軍とでは使用目的が違う。今でも投下訓練をやっている。軍民共用はいかがなものか"と述べたと伝えられています。民間航空機の安全が確保される保障のない軍事基地での「軍民共用化」がいかに危険で非現実的であるかは明らかではないでしょうか。
このような東京と日本の大問題である基地の再編・強化を、自民党・公明党の安倍政権は都民に知らせず、都民の審判の機会である参議院選挙をやりすごし一方的に強行しようとしています。
私は、「米軍再編」の名による基地強化・永久化反対、基地のない東京をめざして、都民のみなさんと力をあわせる決意です。
日本を「戦争する国」にするための憲法9条改悪を許すのかどうか
なぜ安倍政権は、2010年にむけて米軍基地の再編・強化や憲法改定の動きを強めているのでしょうか。おおもとにはアメリカの地球規模での先制攻撃戦略があります。アメリカは、イラク戦争のような無法な先制攻撃戦争に日本の自衛隊を参戦させ、日米一体となって武力攻撃ができる軍事同盟をねらっています。アーミテージ米国務副長官が、「憲法9条は日米同盟の邪魔だ」(「文藝春秋」04年3月号)というのも、憲法9条を変えて日本を武力行使ができる道にひきずりこもうとしているからです。
しかし、いま世界は、軍事拡大の時代から対話と協調の時代に大きく変わっています。イラク戦争でも派兵している国が半減するなど、無法なアメリカの戦争は孤立しています。
さらに、「米軍再編」の名による政府の強引な基地の再編・強化は、住民や自治体の反対にあい、政府の思惑通りにはすすんでいません。山口県岩国市では、住民投票と市長選挙の2回とも「基地強化ノー」の審判がくだりました。「戦争はしない」「軍隊はもたない」と決めた憲法9条を変えないでほしいという声も国民の多数です。
私は、安倍政権の暴走にストップをかけ、憲法9条をまもりぬくことが、日本をアメリカが行う戦争に参加させない最大の歯止めになり、アジアと世界の平和への貢献になると確信しています。ご一緒に力を合わせて憲法9条をまもりましょう。東京と日本から戦争をしない流れを世界に発信するために、全力をあげる決意です。
以上

