国会会議録

国会会議録
論戦ハイライト/コロナ禍医療 女性の困難 政策の根本転換を/参院予算委 田村議員の質問

  4日の参院予算委員会で、コロナ禍での医療崩壊や女性の困難さの実態を真正面から取り上げた日本共産党の田村智子議員。その背景には、医療・公衆衛生を弱体化させてきた政府の責任や、ジェンダーギャップを「当たり前」とする社会の構造的矛盾があることを指摘し、政策の根本転換を迫りました。


医療崩壊問題

厚労相「必要なものは支払っている」

田村議員「急激な減収は何も補填されていない」「医療崩壊の反省ない」

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(写真)菅首相らに質問する田村智子議員=4日、参院予算委

 「病床が足りない、呼吸器が足りない、救える命が救えなかった。新型コロナ患者だけでなく救急搬送先が決まらず命を落とした方もいる」。田村議員は新型コロナ対応の切実な現場の声を突きつけ、「医療崩壊」の原因を検証し二度と繰り返さないことが政治の責任だと迫りました。

 田村憲久厚労相が「医療機関の役割分担ができていなかった」と述べたのに対し、田村議員は、コロナ患者の受け入れ要請に応じない医療機関名を公表できるようにした政府の対応を批判。受け入れ以外でも、対応病院への看護師派遣や一般患者の対応、発熱外来の設置など「地域医療全体で立ち向かってきたのが実態だ」と指摘しました。

 また、緊急包括支援交付金など約3兆円の医療支援をしているという従来の政府答弁に対し、現場に届いた交付金は1・3兆円にすぎないことや、そもそも使い勝手が悪い問題をただしました。

田村 大阪府や京都府、愛知県などは届いた額の一部を返金すると言う。緊急事態宣言を出した一番の理由は医療逼迫(ひっぱく)だ。どうなるのか。

厚労相 そのまま返していただいても次に向かって使う。

田村 埼玉県では空床補償を概算払いした。しかしコロナ以外の患者が確保病床を使っていた期間分は返金予定だ。3兆円の相当部分が、この1年で“見せ金”に終わるのではないか。

 「必要なものは支払っている」と強弁する田村厚労相に対し、4割超の病院が冬のボーナスを減額せざるをえなかったという医療団体の調査を示しました。

田村 ワクチン接種が本格的に始まれば、いっそう地域医療全体の経営安定と体制強化が急がれる。最もシンプルに、迅速に届く減収補填(ほてん)をすべきだ。返金せず使ってくれと言えないのか。

菅首相 (既存の支援で)基本的に減収になることはない。

田村 (最初の)緊急事態宣言以降、急激な減収は何も補填されていない。医療崩壊の反省がない。

医療・公衆衛生体制

厚労相「『地域医療構想』進める」

田村議員「感染症対策と両立しない」

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 新型コロナのまん延は、長年の医療・公衆衛生の弱体化も浮き彫りにしました。

 田村議員は保健所の体制について、地域保健法の改正以降、職員・保健師数が減り続けていると指摘。「保健所が逼迫した大きな要因ではないか」とただしました。

 田村厚労相は「保健師については2年間で1・5倍にする」などと答弁。田村議員は「職員数は20年前の水準を回復していない」と批判し、抜本的な体制強化が必要だと強調しました。

 政府は感染拡大のさなかでも病床を削減する「地域医療構想」を推進しています。同構想は2015年に高度急性期16・9万床、急性期59・6万床、計76・6万床だった病床数を25年までに、高度急性期13・1万床、急性期40・1万床、計53・2万床まで減らすよう求めています。

 田村議員は、同構想について知事会の代表が「病床の確保をしようとしている病院に再編整理の話を持ちかけるなどというのは全くナンセンスだ」と意見を表明し、市長会の代表からも「医療構想を進めること自体、地域医療崩壊を加速させる恐れがある」と懸念の声が上がっていることを紹介。「それでも大幅な病床削減を進めるのか」と迫りました。

厚労相 地域医療構想は計画にそって進めるが、感染症の問題をしっかりと入れ込む。

田村 高度急性期の病床は重症患者を受け入れてきたベッドだ。これを減らすことと感染症対策は両立しない。

 田村議員は、政府が病床削減を強力に後押しするために、全額国費負担の病床再編支援制度の創設までしていると指摘。今年度84億円、来年度予算案に195億円を計上していることを明らかにし、「しかもこの予算に消費税増税分を充てようとしている」と強調しました。

田村 専門職が一度減らされると緊急事態に対応できなくなる。これがこの冬の医療崩壊の教訓じゃないか。

首相 地方医療制度は厚生労働省のもとで考えていく。

田村 医療崩壊がなぜ起きたのか根源に迫る検証をすべきだ。

コロナ禍と女性

田村議員「政治の責任をどう考えるか」

首相「職業訓練に力いれる」

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 「社会的に女性が『当たり前』としてきたことが、コロナ禍で女性に困難をもたらしている」。田村議員はジェンダーギャップを当然とする社会の転換を求めました。

 田村議員は、コロナ禍で女性の就業者数が飲食業は約176万人、宿泊業は約53万人減少するなど、男性より女性の雇用に大きな打撃を与えていると指摘。給付金がないまま実施された昨年の緊急事態宣言で女性の非正規雇用が激減したとして、「コロナ禍で仕事を失い、収入が途絶える。どれほど不安と苦しみをもたらしたか」と批判しました。

 さらに田村議員は、女性が担う業務を正規雇用から非正規雇用に置きかえてきた自公政権の責任を追及しました。規制緩和によって正社員で働いていたバスガイドは非正規が当たり前になったとして、バスガイドの女性は「(コロナ禍によって)仕事はゼロだが支援はない。仲間は命を絶ってしまい、このままでは命を落とすガイドが増える」と助けを求めている事例を紹介し、次のようにただしました。

田村 政治の責任をどう考えるか。

首相 職業訓練しながら次の職に就けるよう力を入れる。

田村 仕事に誇りを持ってきたガイドに届くメッセージではない。

 看護師、介護士、保育士などケア労働は正規雇用でも男性より低賃金です。田村議員は、看護師を医師の補助的業務、介護や保育を「女性の家庭労働」だとして専門性を評価しなかったと批判し、処遇引き上げを求めました。

 非正規・低賃金である上、家庭的責任を女性に担わせる構造の中で、矛盾が集中しているのがシングルマザーです。

 田村議員は、女性の置かれた不利益を埋める補償がなさすぎるため、シングルマザーは苦しさから抜け出せないと指摘。コロナ禍での学校休校で、小学生の子どもを一人で家に置けず正社員の事務職を辞めざるを得なかった事例を紹介し、「シングルマザーの苦悩に応える政治を」と迫りました。

 菅首相は「経済的に厳しいひとり親家庭をしっかり支えていく」と答弁。田村議員は「女性が置かれる構造的な問題を変える政治が必要だ」と主張しました。

接待疑惑ウミ出し切れ

NTT接待

谷脇審議官 違法性「認識なかった」

田村議員「虚偽答弁ではないか」

 田村氏は、谷脇康彦総務審議官がNTT幹部から少なくとも3回、計58万円の接待を受け、山田真貴子前内閣広報官も同社社長から1回30万円の接待を受けていたと『週刊文春』(4日発売)が報じたことを追及しました。

 菅首相は、山田氏が「体調不良」で内閣広報官を辞任した際、「(NTT接待は)承知していなかった」と答弁。田村氏が「山田氏に事実確認を行うべきだ」と迫ったのに対し、加藤勝信官房長官は「すでに(広報官を)退任しており、事実確認する立場にない」と拒否しました。

 田村氏が「政府として接待を究明する立場にないということか」と批判すると、菅首相は「ルールに基づいて対応している」と居直りました。

 谷脇氏は、2018、20両年に3回の接待を受けたと認め、18年の2回はNTT側から自身の配下職員に会食の案内があったと明らかにしました。

 総務省の許認可にかかわる通信事業者からの接待は、放送関連会社「東北新社」と同様、利害関係者から接待を受けることを禁じた国家公務員倫理法への違反が問われます。

 田村氏は、谷脇氏が国会で「(東北新社以外に)倫理法に反する会食はないと認識している」と答弁してきたと指摘し、次のようにただしました。

田村 虚偽答弁だったのではないか。

谷脇 先方が提示した金額を負担し、倫理法に抵触しないと認識していた。

 田村氏は、谷脇氏が菅政権の携帯料金値下げの「推進力」だとして「直接の利害関係者のNTTから高額接待を受けながら、またも、ばれなければいいと隠し、虚偽答弁を繰り返している」と述べ、菅首相に迫りました。

田村 このままその任に就けるのか。

首相 まだ調査をしている段階だ。

 田村氏は「菅政権はまともに究明するつもりがないと言わざるを得ない」と厳しく批判。首相長男の菅正剛氏ら東北新社関係者、NTT社長ら接待した側の国会招致を求めました。

丸川男女共同参画担当相の任命

首相の責任問われる 田村氏ただす

 田村議員は、丸川珠代・男女共同参画担当相を含む自民党議員が地方議会に対し、選択的夫婦別姓制度実現の意見書が採択されないよう求める文書を送っていた問題で菅義偉首相の任命責任をただしました。

 田村氏は「『意見書を採択するな』というのは議会に対する介入ではないか」と追及。菅首相が「お願い申し上げますと書いてある」と答弁したのに対し、「丁寧な言葉の圧力だ」と批判するとともに、「地方議会に圧力をかけた一人だと承知の上で任命したのか」と質問。菅首相は「承知していなかったが、知っていてもお願いする」と述べました。

 田村氏は、日本社会の問題をジェンダー平等の視点で問い直すムーブメントが始まる中での任命だとして、「丸川氏はこれに抵抗する側だと具体的な行動で示した」と批判。選択的夫婦別姓をめぐり菅首相が「不便さや苦痛を感じている人がいる以上、解決を考えるのは政治の責任だ」と述べていたことを指摘し、丸川氏の任命は「適材適所とはいえない」と批判しました。


2021年3月5日(金)しんぶん赤旗
 

【第204回国会 参議院 予算委員会 第4号 令和3年3月4日】

○田村智子君 日本共産党の田村智子です。
 総務省接待問題についてお聞きします。
 内閣広報官だった山田氏及び谷脇総務審議官がNTTから高額な接待を受けていたと報じられ、谷脇氏は事実と認めました。
 総理、三月一日に山田氏が辞任をしたとき、このことは御存じでしたか。
○内閣総理大臣(菅義偉君) 承知していませんでした。
○田村智子君 これ、報道した週刊文春は、内閣広報室や総務省を通じて事実確認を質問、事実確認の質問をしたが、回答を得られなかったとしているんですね。
 これ、東北新社による総務省接待が大問題になっているさなかのことですよ。当然、総理の耳に入っていたと思うんですけど、全く知らなかったんですか。
○内閣総理大臣(菅義偉君) 承知しておりませんでした。
○田村智子君 これ、内閣府もどうなっているんですかね。
 これ、山田氏が退院されましたら、事実確認は当然行いますね。
○国務大臣(加藤勝信君) いや、もう既に退任されておりますので、当方から事実確認する立場にはないというふうに思っております。
○田村智子君 なぜ事実確認されないんですか。
○国務大臣(加藤勝信君) いや、もう既に退任されて、いわゆる一般の方になっているわけでありますから、政府からそうしたことについて確認する、政府側がですね、そうした立場にはないということであります。
○田村智子君 総理、それでは菅政権はこういう接待問題の究明をする立場にないということになりますよ。いかがですか。
○内閣総理大臣(菅義偉君) そこはルールに基づいてしっかり対応しています。
○田村智子君 じゃ、先に谷脇参考人にお聞きします。
 二〇一八年に二回、二〇二〇年に一回、NTT社長などから接待を受けたんですね。
○参考人(谷脇康彦君) お答え申し上げます。
 まずもって、国民の皆様に更なる疑念を抱かせることになった点を深く反省し、またおわびを申し上げたいと思います。
 今委員御指摘の週刊誌で報道されておりますNTTとの三回にわたる会食でございますけれども、そのような会合があったというふうに認識をしております。
 ただ、先方の出席者や飲食代の具体的な金額などについては先方に確認する必要があるものと認識しておりまして、現在、大臣官房において事実関係の確認をしているというふうに承知をしております。
○田村智子君 誰から会食の連絡を受けたんですか。
○参考人(谷脇康彦君) お答え申し上げます。
 私の場合、報道されております三つの件でございますけれども、一件目と二件目、すなわち二〇一八年の件につきましては、NTTからそういった御案内があったと記憶しております。それから、三回目でございますけれども、こちらについては、共通の知人でございます、また会合にも出席しておりました共通の知人、民間の方でございますけれども、から御連絡があったと記憶しております。
 なお、この辺の事実関係も大臣官房において確定をさせていくことになるんだというふうに理解しております。
○田村智子君 二〇一八年、NTTのどなたから、どこからですか。
○参考人(谷脇康彦君) お答え申し上げます。
 直接私が御案内をいただいたというふうには考えておりませんで、私に付いております職員に宛ててだというふうに思います。
 ただ、これもまだ曖昧な部分もございますので、大臣官房での調査を待つ必要があると考えております。
○田村智子君 御自身のことですからね、ちゃんとお答えください。
 その会食の目的は何だったんですか。
○参考人(谷脇康彦君) 懇親と、それから情報通信関係全般にわたる意見交換でございました。
○田村智子君 NTTからこれ以外に会食、接待を受けたことはありませんか。
○参考人(谷脇康彦君) お答え申し上げます。
 通信関係、通信事業者の方と会食をすることはほかにもございました。その部分も含めて、公務員倫理法に抵触するものがあったのかなかったのかという点を大臣官房において今改めて精査をしているというふうに理解しております。
○田村智子君 これ東北新社の問題で、これ以外に倫理規程に反する会食はないということを繰り返し答弁されていたんですけれども、これ報道を読めば、これ明らかに倫理規程に反する、そういう接待だったと言わざるを得ないですよね。虚偽答弁だったんじゃないんですか。
○参考人(谷脇康彦君) お答え申し上げます。
 今回報道されております会食三件につきましては、先方の申出に応じて、先方の提示された金額について負担を行ったと思います。したがいまして、倫理法には抵触しないものと認識をして大臣官房には報告をしていなかったところでございます。
 ただ、今回の報告、失礼しました、報道も踏まえまして、他の会食も含めて大臣官房における調査において明らかにされていくものというふうに考えております。
○田村智子君 明らかに五千円超えているでしょう。
 そうすると、そんな認識だと、ほかの事業者とも倫理規程に反するような、その疑いがあるような会食や接待あったんじゃないんですか。過去にブログで会食のことまでいろいろ書かれていらっしゃいますよね。これ見直して全部調べ直した方がいいんじゃないんですか。
○参考人(谷脇康彦君) お答え申し上げます。
 私は調査を受けている当事者でございますので、大臣官房において主体的に調査が行われるというふうに理解しております。
○田村智子君 本件について総務省からの報告を本委員会に行うことを求めます。
○委員長(山本順三君) 後日理事会において協議をいたします。
○田村智子君 総理にお聞きします。
 これ、また虚偽答弁だった疑いがあるんですよ。東北新社による接待も、音声が報道されて、倫理規程違反の接待が繰り返されたことをやっと認められたんですよ。しかし、高額接待はまだ隠されていた可能性、極めて、極めてこれもう濃厚ですね。そうすると、この総務省の調査ではもう限界なんじゃないですか。政権としてどうされますか。
○内閣総理大臣(菅義偉君) 武田大臣の下で総務省として徹底して調査をされる、こういうように思います。
○田村智子君 あのね、人ごとじゃ駄目だと思いますよ。
 携帯料金値下げというのは菅政権の、菅総理の目玉政策ですよね。谷脇氏は言わばその推進力のような役割を果たしておられた。直接の利害関係者であるNTTから高額の接待を受けていたと。これ、またも、ばれなければいいんだといって隠してしまう。これ、国会で答弁が、また虚偽が繰り返される。これはやっぱり総理として、もっとちゃんとどう責任取っていくのか、どう究明するのか、その姿勢示すべきなんじゃないですか。
○内閣総理大臣(菅義偉君) 総務省において既に調査を開始したと承知しており、事実関係の確認を徹底し、ルールにのっとってしっかり対応してもらいたい、こう思います。
○田村智子君 これ、谷脇総務審議官、もう一点お聞きしたいんですが、総理に、このままその任に就けるんですか。
○内閣総理大臣(菅義偉君) 今まだ調査をしている段階じゃないでしょうか。
○田村智子君 総務省は放送、通信などの許認可権限を持ちますよね。その政策というのは事業者の経営に対して直接の影響を与えますよ。まして、デジタル化だ、そして今、今言ったその携帯料金の値下げだと、まさに政権の目玉政策を今まさに進めようとしているわけですよ。
 そのときに、事業者との会食、接待が異常なまでに行われ、常態化をしている。問題になっても隠す。国会で虚偽の答弁がまかり通らされてしまう。極めて深刻な事態だと思いますが、それはお認めになりますよね。
○内閣総理大臣(菅義偉君) 総務省において、倫理審査委員会の指導の下に徹底して調査をしているというふうに思います。
○田村智子君 これは、もう菅政権としてはこのずぶずぶの事業者との関係、まともに究明するつもりがないのかと、こう言わざるを得ないんですよ。元々、お友達の政治家が事業者を優遇するなんという政治は、政治家から省庁に持ち込まれてきたという経緯もありますからね。これで霞が関がどんどん壊されていく。これを私たちこのままにしておくわけにはいきませんよ。是非これ、接待した側も国会に来ていただかなければならないと思います。菅政権、まともに調べるつもり示さないんだもの、総理が。
 東北新社の接待についても、菅正剛氏ら東北新社関係者の国会招致、また、NTTの社長ら谷脇審議官に接待を行った関係者、国会招致を求めます。
○委員長(山本順三君) 後刻理事会において協議をいたします。
○田村智子君 では、コロナの問題で質問いたします。
 首都圏の緊急事態宣言は二週間程度の延長ということで、午前の委員会でも、総理はその理由として医療の逼迫を挙げられました。宣言の解除に向けて、国民に協力をお願いするだけでなく、感染の波を起こさないために、検査をどうするのか、医療体制をどう強化するのか、政府の責任こそが問われていると私は思います。特に、第三波で起きてしまった医療崩壊を二度と繰り返さないために、今でき得る検証と対策を取るべきだと考えます。
 十二月と一月、医療機関で何が起きたのか、私も関係者の方からオンラインでお話を伺いました。軽症、中等症の患者を受け入れていた病院では、状態悪化した患者を転院させることができなかった。クラスターが発生した老人保健施設、酸素吸入が必要となっても患者の入院先が見付からない。悪化しても呼吸器を装着しないという前提ならばと、これで病院がやっと見付かって、家族の了解も得て搬送したと。あるいは、年末年始で御遺体を搬送することができなくて、看護師の方が御遺体が並んだ部屋で何日もドライアイスでその御遺体を冷やし続けたと。野戦病院と言う意味が分かりますかというふうに言われました。
 そして、病院が足りない、呼吸器が足りない、救える命が救えなかった、この新型コロナの患者だけでなく、がんの手術ができないままとか、救急搬送先が決まらないとか、こうやって命を落としてしまった方もおられたと。こういうお話を伺った後で、この医療関係者の方、こう言われたんです。政府は医療崩壊がなぜ起きたと、その原因どう考えているのか、検証をどうするのか。
 総理、是非お答えください。
○国務大臣(田村憲久君) 医療崩壊という定義をどういうふうに捉えるかというのは我々明確に持っていないんですが、ただ、おっしゃられるとおり、新型コロナウイルス患者を受け入れていただいておられる医療機関において、いろんな医療、制約受けたというのは確かに我々も事実として確認いたしております。
 例えば、そこの患者が増えてきたことによって、言われるとおり、他の専門医療に影響が与えられた、救急医療に影響が与えられた、一方で、新型コロナ感染症の患者を受け入れておられない医療機関においてはいろんな対応はされておられたということでございますので、やはり一部の医療機関においてそういう問題があり、それによって御迷惑を被られた国民の皆様方もおられたということであろうと思います。
 一番の問題は、役割分担、連携というものがしっかりできていなかったというところ、我々も反省いたしております。例えば、重症化、もうある程度コロナの方は重症化から治っているわけですけれども、それを転院させられる先がないために重症化病床が埋まり続ける、それによって重い方々が行けない。本当を言うと、そういう方々は中等症に移すか、もう回復されておられるのならば受皿の医療機関に移す、こういうことをやっていかなければならなかったんですが、ということで、東京も横浜も大阪もそういうことを、後半でありますけれども、いろいろと政府と話をさせていただく中において対応いただきました。
 そういうような、いろんなことを学ばれた、我々も学ばさせていただいたことをこれから横展開、全国に広げていく中において、ある病床というものは一定程度限られております。大きな病院、高度な病院は例えば重症化の患者の方々は診られる、しかし、中等症は基幹病院である、ある程度中核病院、そして一般の病院は受皿になる。こういうような役割分担等々を含めてしっかりと、次、波を起こさせないというのが一番でありますけど、我々、最悪の場合も想定しなきゃなりませんので、そういう場合にどのような形で病床を確保していくか、こういうことをこれから都道府県等と話合いをさせていただきながら準備をさせていただきたいというふうに考えております。
○田村智子君 一点確認したいんですけど、国や自治体が新型コロナ患者の受入れを要請してもこれに応えない医療機関は病院名を公表するという特措法の改定が行われたんですけれども、じゃ、患者の受入れが可能なのにやらなかった医療機関が幾つもあって、それが医療崩壊の原因だというような考え方を持っているんですか。
○国務大臣(田村憲久君) 何度もこれも申し上げておりますけれども、全くもって、いきなりそのような形で公表なんてするつもりも全くありません。
 協力が主体でございまして、御協力をいただくためにはふだんから、日頃からそういうような体制を組んでいかなきゃなりません。協議会等々今おつくりをいただいておりますが、そういうものも含めて、そのような形でふだんから、もし感染が拡大したときのためのいろんな準備をさせていただくということが前提でございますので、公表というものを前提に考えておるわけではございません。どうかその点は御理解をいただきまするようお願いいたしたいと思います。
○田村智子君 受け入れられるのに受け入れられない病院があったのが医療崩壊の原因だと考えているのかと聞いているんです。
○国務大臣(田村憲久君) 先ほど申し上げましたが、まず医療崩壊という定義はしっかりしておりませんので、そのような我々確かなものは持っておりませんが、あのような大変な逼迫状況を生んだのは役割分担をちゃんとできていなかったというところでございます。
 コロナ患者を受け入れられない規模の医療機関、感染防護ができないようなノウハウのない医療機関、それはあるのも確かであって、いきなりそこに受け入れていただければ、そこでクラスターが起こります。しかし、一方で回復した方をそこで受け入れていただくということはできたわけでございまして、そういうことを次に向かってしっかりと準備をさせていただきたいというふうに考えております。
○田村智子君 民間医療機関に責任を押し付けるような議論というのは違うと思うんですよね。
 これ、受入れ可能な病院は既に患者を受け入れて、他の医療機関はコロナ対応に看護師を派遣したり、コロナ以外の患者の転院の受入れやったり、救急搬送を受け入れたり、発熱外来担ったり、そうやって地域医療全体で新型コロナに立ち向かってきた、それでも医療崩壊起きちゃったというのが実態だと思うんですよ。
 昨年十二月、総理は突如、コロナ受入れ病床に対して補助を上乗せする、新たな受入れをしてほしいと昨年十二月に医療機関に呼びかけを行った。しかし、国際医療センター病院の忽那医師は、恐らく第一波の緊急事態宣言の後など流行が落ち着いている時点で行政が主導してそうした備えをしておくことが必要だったのだろうと、今更言ってもどうしようもありませんと、苦痛の思いで指摘されていますよね。
 第一波、第二波で医療機関が経営難に陥った、そのときにすぐに減収補填をして、さらにコロナ対応への医療機関には上乗せでお金を届けて、新たな受入れができるように医療従事者への研修も行って、地域医療全体で新型コロナウイルスの患者の受入れの準備を政府が主導して強力に進めるべきだったと、私はそう思うんですけど、いかがでしょう。
○国務大臣(田村憲久君) もう既に一次、二次補正で三・二兆円ほどこれはお金を準備して、いろんな形で対応させていただいております。
 そういう意味では、減収補填という意味がどういう意味でおっしゃっておられるのかよく分かりませんが、当然、コロナ対応していただければその分掛かるんです、いろんなものは。去年よりもいろんなことが掛かるのは当たり前であって、そういうものも含めてそれぞれの交付金の中でいろんな対応をさせていただき、交付金の執行がなかなか遅いというお話もございましたので、この三次補正等々、予備費も含めてでありますけれども、直接国の方から補助金で入れるというようなものもメニューとして準備させていただいて、それもいろんな形で今対応をいただいておるということであります。
○田村智子君 だから、減収補填やって、その上でコロナ対応のお金を上乗せで出せばよかったんですよ。
 四兆円積んだという、そういう答弁を私たち何度も聞いてきて、その大部分は緊急包括支援交付金ですよね。では、都道府県への交付額、あっ、総額ですね、それから都道府県の交付額、医療機関からの申請額、そして医療機関に届いた額、それぞれ幾らですか。
○国務大臣(田村憲久君) 二・八兆円分でございます。これが言うなれば今年度分という形でありまして、そのうち一・六兆円が申請額でありまして、交付額一・三兆円、八割を交付させていただいております。
 これ以外に、年末からの例の最大一千九百五十万円、これは国が直接お支払をするものでありますけど、こういうメニューで、この年末年始急激に感染者が増えた中で早急に病床を何とかお願いをいたしたいということでございまして、確保病床の中にも、実は即応病床で確保はしているんだけど確保病床までなかなか手が届かないというところも、こういうようなお金を使っていただいて急遽対応していただいたということであります。
○田村智子君 これ今、第三次補正の額入れなかったんですけど、第三次補正まで入れると三・八兆円超えるんですね。ところが、医療機関に届いたのは僅か三二%、三三%ですね、約。しかも、直近のこの交付決定の資料には二つの注意書きがありますね。これ説明してください。
○政府参考人(迫井正深君) 御答弁申し上げます。
 当該資料、これは、令和二年度新型コロナウイルス感染症緊急包括支援交付金、これ医療分、変更交付決定額一覧という資料でございます。これは国から都道府県に対しまして交付決定した金額を掲載したものでございます。
 そこには都道府県の申請額につきまして二つ、御指摘のとおり注意書きがございます。まず一点目ですが、埼玉県、神奈川県、奈良県は、今回変更交付申請がないため、便宜的に交付決定、失礼しました、変更交付決定額欄は既交付決定額と同額を置いている、これが一点目です。二点目、岩手県、千葉県、愛知県、京都府、大阪府は、減額の変更交付申請のため、今後、順次減額の交付決定手続を別途行うことという二つの注意書き、ございます。
 この意味でございますけれども、これは二月十六日付けの交付変更決定前、これは十二月十日付けで交付決定を行ったものでございまして、交付金に対する積み増しを行った第三次補正予算の成立を受けまして各都道府県が変更交付申請を行った中で、幾つかの府県については所要額に変動がない、又は減額となったということを注記しているものでございまして、このように、各都道府県が改めて所要額を精査をいたしましたところ、所要額が増加する場合も減少する場合もございますけれども、いずれにしても、緊急包括交付支援金、これは医療分でございますけれども、今後適正な金額となるよう都道府県と調整を行い、今年度の未執行分につきましては令和三年度に繰越しをいたしまして、引き続き医療機関等の支援を行っていきたいというふうに考えてございます。
○田村智子君 これ長々答弁されたんですけど、つまり、埼玉県、神奈川県などはこれ以上お金は必要ないと、交付ができなかったんですよ。大阪府、京都府、愛知県など五府県は既に届いたこの額の一部を返金すると、これが減額申請ですよ。驚きましたよ。
 今私が挙げた府県は、全部緊急事態宣言ですね。その一番の理由は医療逼迫ですね。医療機関は喉から手が出るほどお金が欲しいですね。ところが、県の側からは減額申請ですよ。お金返すんですか、これ。どうなるんですか。
○国務大臣(田村憲久君) これ全国でありますけれども、昨年四月から十二月、これ試算いたしましたけど、九か月間で全体で医療機関一・三兆円の減収、こういう数字が出てまいりました。先ほど、たまたまでありますけれども、一・六兆円でしたっけ、のうち一・三兆円、八割ですか、の交付が決まっているという話でございますけど、これ、たまたまなんでしょうけれども、同じ金額になっております。
 その上で、埼玉でありますとか、いろんな話が出ましたが、交付金以外に年末から、御承知のとおり、最大一千九百五十万円のコロナ対策のパッケージ、これは直接国がお金を、県を通じずに出すお金でございます。こういうものに対してのいろんなニーズ等々もありますのでこのような形になったんだと思いますが、これはそのまま返していただいても次に向かってまた使わさせていただくということでございますから、必要な医療機関に使わさせていただくということであります。
○田村智子君 これ、年度内届かない、返せということでしょう。そうなるって今お認めになった。
 これ、埼玉県では、新型コロナの患者受入れのためのベッドを空ける空床補償ですね、そのための費用というのは昨年のうちに、年度内、今年三月分まで医療機関に概算払したんですよ。非常に積極的に払ったんですよ。国からは空床補償に使うようにというふうに交付された額、その二倍あった。だけど、使いようがないんですよ。しかも、病院の側は常にベッドを空けていたわけではありません。コロナ以外の患者さんが使っていた期間もあります。そうすると、その分については三月末に病院から返してもらうことになると。他の都道府県にも同じことが起きることになると思いますよ。
 総理、医療機関に四兆円って何度も私たち聞いてきた、三兆円、四兆円。その相当部分は、年度内、今年度、このコロナの一年、見せ金で終わってしまうということじゃないですか。
○国務大臣(田村憲久君) 先ほども申し上げておりますけれども、ある予算が全て使われるかどうかというのは、それは予算が余ることもあると思いますが、必要なものは必要なもので各医療機関に対して様々な形で今お支払をさせていただいております。
 それであっても、例えばコロナをしっかりとやっていただきながら、どうしても過不足が生まれて採算が合わずに運営ができない、経営ができないということであれば、これに対して何らかの対応はさせていただくということは以前から申し上げておるわけでありますが、まずは今のメニューの中で、先ほど来、この四月から九月までで一・三兆円の収益、マイナスがあったという話がございましたけれども、それをどのような形で埋めていくのか。それにプラス、コロナ対応でいろんな形で費用も掛かっておられるでありましょうから、そういうもの全体を見る中においてこれは医療機関が十分に対応できるのかできないのか、これからも我々はしっかりとそこを拝見をさせていただいた上で必要があれば更なる対応をさせていただくと、これは以前から申し上げておるわけであります。
○田村智子君 今の答弁は、必要なものは払ったという答弁ですね。
 日本病院会、全日本病院協会、日本医療法人協会の三団体は共同で病院の経営状況の調査結果を発表しています。
 四月、五月に大きく落ち込んだ経営状態は六月以降改善が見られたが、十一、十二月と再び厳しさが増している、新型コロナ患者を受け入れている病院では四割超が冬のボーナス減額という厳しい選択肢を迫られていると。これが調査結果ですね。融資額も巨額に膨らんでいますね、借金が。
 総理、総理お答えくださいよ。
 医療支援のはずの交付金なんですよ。ボーナス払えない、減額、借金抱えている。それでも国にこの額返金させるんですか。減収補填に使っていいよという判断すべきじゃないですか。
○国務大臣(田村憲久君) 個別の医療機関がいろんな大変な状況があるということも含めて、そのために厚労省の中で窓口をつくっておりまして、今あるメニューの中でどういうものを取っていただけるのか、その中でどのように運営していただくのかということも事細かく相談をさせていただくように、そういう窓口を去年の十一月につくらさせていただきました。
 いずれにいたしましても、メニューにそぐわなくてどうしても収入が入ってこない、実は一生懸命コロナの対応いただいているのにそういう中において運営できないということであれば、また更なる対策というものは組ませていただきたいと思います。
 この年明け、幾つかの医療機関のお話をお聞きしましたけれども、年末のパッケージ、これによってかなり収支の方は合ってきているという話もございます。ただ、そうじゃない医療機関もあるとは思いますので、個別具体的に御相談に乗らさせていただいて、どのような対応があるのか、これは検討させていただきたいというふうに思っております。
○田村智子君 それではまた医療機関に届きにくい交付金となっちゃいますよ。メニュー決めて、事業を決めて、煩雑な手続やって。
 何で減収補填ができないんですか。
○国務大臣(田村憲久君) 減収補填の意味が分からないんですが、コロナにはコロナの対応がありますので、場合によっては昨年よりもいろんなもの増えている可能性もあります。去年と比べて減収補填というだけでは、今回コロナを見ていただいた結果、それで収支が合うということでもありませんので、そこは必要なものはしっかりと出させていただいて、それでも合わない場合に対しては更なる対策を考えるという方が私は対応としては丁寧だというふうに思いますし、更に申し上げれば、その間のつなぎは特別な融資をさせていただいておるわけであります。これ、一・一、二兆円だったと思いますが、これも先ほど来のお金の差引きを考えると一・三兆円、大体、大体近しいところ。
 ただ、それが必ずそうだとは言いません、それはたまたまの数字なのかも分かりません、今の時点の。でも、そういうふうな形の中でいろんな対応をさせていただいておりますので、そこは御理解いただきたいというふうに思います。
○田村智子君 医療機関の赤字というのはそのまま人件費に跳ね返っちゃうんですよ、利益幅少ないんだから。当たり前のことじゃないですか。それを減収補填の意味が分からないと。ちょっともう信じ難いですよね。
 それで、これからワクチン接種本格的に始まれば、診療所も含めて一層地域医療全体の経営の安定と体制強化が急がれるんですよ。最もシンプルに最も迅速に地域の医療機関全体に届く、それが減収補填なんですよ。
 総理、これ検討するぐらい言えないんですか。返金させずに使ってくれって言えないんですか。
○国務大臣(田村憲久君) 先ほども申し上げましたけど、昨年の減収補填では、それ以上に費用が掛かっておればこれは十分な対応ができない話でございますので、コロナという新たな状況の下でいろんな医療の状態があるわけで、それに対していろんなものをお支払をしていくということが必要であろうというふうに思っておりますので、それでも対応できないならば更なる方策を我々は考えると申し上げておりますので、どうか御理解いただきたいというふうに思います。
○内閣総理大臣(菅義偉君) 私自身が国会で答弁しておりますことは、新型コロナを受け入れられる医療機関がそのことによって損失を被ることがないように、そこはしっかり支援する、そういうことは申し上げさせていただいています。
 これまで、医療機関支援を行うとともに、三次補正で追加支援を行っておりますが、昨年末以降、一床当たり最大千九百五十万円の支援を実施したところであります。また、診療報酬についても、新型コロナ患者の診療について大幅な引上げも行っております。
 こうした支援によって基本的には減収になることはないと考えておりますが、仮にそうしたことがあり得るのであれば、更に対策を検討して、医療現場の方々が財政面でちゅうちょすることがないようにしっかり支援するということを私は申し上げています。
○田村智子君 緊急事態宣言以降の急激な減収は何にも補填されていないんですよ。赤字抱えて、巨額の借金抱えているんですよ。だから減収補填をしてくれって、医療機関これだけ言っている。自民党も要求している。政府・与野党連絡協議会では、田村厚労大臣も大臣になる前同じようなこと言っていたじゃないですか。大臣になったら立場変わっちゃう、経営の安定化どうするか。本当にあきれますよ。
 これ、医療従事者の方、今の答弁聞いていたら、本当に私たちの訴えが届かないのかと、医療崩壊の反省がないのかと、今深刻な思いだと思いますね。これ、来年度の予算というのはPCR検査も含めて本当に医療、検査の体制を強化するつもりがあるのかと、こういうふうに問わざるを得ないような状況です。
 この新型コロナで起きたことを見ていますと、これ、長期にわたってやはり医療機関の経営体力を弱めてきたその政治の責任も問わなければなりません。小泉政権以降、自民党政権は診療報酬の減額、抑制、やり続けました。民主党政権で引き上がった分、安倍政権になって大幅な減額も行いました。ある医療機関の経営に携わる方からは、二〇〇〇年以降、黒字になったのは民主党政権のときだけだと、こういうふうに言われましたよ。
 医療体制強化するためには、やはり診療報酬の抜本的な引上げ、これ人件費につながりますから、それが患者負担に跳ね返らないように窓口負担の軽減という、こういう抜本的な政策転換が求められていると思いますが、いかがですか。
○国務大臣(田村憲久君) 診療報酬が上がれば、当然これは自己負担、患者負担も増えれば保険者の負担も増えますので、保険料も上がるんです。それが制度でございますので、診療報酬を上げてほかの方法というのは、これは制度上ないわけでございますので、そこを我々は常に患者負担とそれから医療機関の経営状況と保険料、これを考えながらどのような形で診療報酬を対応していくか、こういうことをやっておるわけであります。
○田村智子君 これ、緊急対応ができないほどに体力を奪ってきたんですよ。ここにも反省がないのかということですね。
 さらに、公衆衛生体制の弱体化も見てみたいんです。これ、真剣な反省と政治の転換が必要です。保健所、地域保健法の改正以降、国が交付税で算定している職員数、保健師数とも大幅な減少です。これ保健所が逼迫した大きな要因だと思いますが、どうですか。
○国務大臣(田村憲久君) 保健所でございますけれども、これに関しましては、言うなれば保健所自体の機能というものをしっかり強化していかなければならないということで集約化を進める、また専門化、技術化、広域化という態様の中で対応してまいりました。
 でありますから、一部は市町村に事業が移すというようなこともあったわけでありますが、保健師、これは専門性がございますので、保健師に関しましては、ここ十五年、いや二十年前から比べて増えておる状況でございまして、それに合わせて今般、またさらにこの二年間で一・五倍にしようということで、より専門性のある役割の下で仕事をしていただいて保健所機能の強化というものを果たしてまいりたいというふうに考えております。
○田村智子君 来年度と再来年度は増やすということなんですけれども、だけど、これだけ減っているんですよ。二十年前の水準に戻らないんですよ。抜本的に強力に強化していく、こういう検討されないんですか。
○国務大臣(田村憲久君) 申し訳ありません、二十年前からは増えておりますので、決して減っていないという我々は理解であります。保健師ですよ、保健師の数は減っていないということであります。
○田村智子君 職員数全体は減っているんですよ、激減しているんですよ。今、保健師じゃない人もみんな、保健所、一生懸命対応に当たったでしょう。全体の職員数を増やさなきゃ駄目なんですよ。
 それで、これ、お話あったとおり、答弁あったとおり、専門職の養成が必要なので一朝一夕ではない、これ私もそう思います。だからこそ、医療や公衆衛生というのは、その分野を弱体化させるような政策というのは絶対にやってはならない。これがコロナの反省だと思います。
 この立場で、私、昨年三月も公的病院の統廃合につながる地域医療構想について質問しました。二〇二五年の医療提供体制の姿として示されたんですけど、これ止めるべきだと質問しました。これも一年前に示した資料なんですけど、新型コロナの重症患者の治療に欠かせない高度急性期などのベッドの数、これ削減したら救える命が救えなくなるよと、医療崩壊起こしかねませんよと、昨年の三月、質問いたしました。
 コロナの経験を経て、これ、どうされるんですか。
○国務大臣(田村憲久君) 地域医療構想、御承知のとおり、人口がこれから減っていく中で、一定、高齢者はそのまま割合が増えてまいります。ですから、高齢者の数というのは現役者ほど減らない、逆に増えてくる部分があります。
 そこで、急性期というよりかはその後の回復期をしっかりと確保しませんと、高齢者が急性期で一定程度回復した後、御自宅や施設に戻れないということがございますので、今そういう意味で、病床の転換、そして機能分化、連携という形で進めさせていただいております。
 なお、急性期の病床が必要以上に、こういうコロナのときは別ですよ、これは地域医療計画の中でこれから考えようということで今法律を出させていただこうとしておりますが、病床、急性期病床が平素の、平常時に多くありますとその分収入が入ってきませんので、結果的に医療機関の収入減になる、収入が増えないという形でありますから、それぞれの医療機関がそこの人口構成、年齢構成に合わせた形で今病床の転換を図っていただいておる最中であるというふうに考えております。
○田村智子君 このベッド数の削減、このまま進めるということなんですか。
○国務大臣(田村憲久君) ベッド数の削減というよりか、今も病床はありますけど使っていない病床もあります。さらに、人口が減っていく中で、当然、減っていった分は病床というものがあったとしても対応、そこに入られる方がおられないと。
 ですから、必要な回復期なんかは転換していただいて、しっかりそのベッド数を確保しながら、新たな人口構成の下での最適、医療の資源の最適配分ができるような、そんな体制をつくろうというのがこの地域医療構想ということで、今、都道府県、二次医療圏ごとにそれぞれ協議会をつくっていただいて、うちはこれがベストであるというものをつくっていただいているという最中であります。
○田村智子君 だから、これを見直したのかと聞いているんですよ。これを、グラフで示しているもの。
○国務大臣(田村憲久君) 見直すかといいますか、それは今、それ自体は見直す必要はないと。
 ただ、各都道府県、また二次医療圏で、このコロナの状況も踏まえた上で実態がどうあるべきかどうかというのは御議論をいただいておりますから、その御議論をしっかりと踏まえた上で我々としては対応してまいりたいというふうに考えております。
○田村智子君 一年前にも提起したけど、見直さないんですよ。このまま進めるんですよ。
 社会保障審議会医療部会は、十二月二十五日に、新型コロナウイルス感染症対応を踏まえた今後の医療提供体制について報告書まとめています。地域医療構想は基本的枠組みを変えず推進するというものですが、では、知事会の代表はどういう意見表明されましたか。
○国務大臣(田村憲久君) いろいろ御意見ありましたけれども、コロナが収束するまで大きな見地で見守っていただく必要があるのではないか、今この進め方について調整を図ろうという方向が出てきたことについて評価したい等々の御意見がございました。
○田村智子君 えらい簡潔ですね。読まなかったところ読みましょう。私たちは、実は今、年末年始に向けて病床の確保をしようと一生懸命なわけであります、その病床の確保をしようとしている相手方の病院の皆様に再編整理の話を持ちかける、あるいは調整するなどということは全くナンセンスでありますと。
 市長会の代表も、この医療構想を進めるということ自体は地域医療崩壊を加速させるおそれがあるのではないかということで大変懸念しておりますと述べていますよね。違いますか。
○国務大臣(田村憲久君) 様々な御意見がありましたけれども、先ほど私が申し上げたような意見もあったということでありますし、そもそも、全国自治体病院開設者協議会、これは知事会も入っておりますけれども、ここも、今この病床再編に向かっての交付金といいますか基金、さらには補助金等々に対してやはりこういうものが必要であるということをおっしゃっておられるわけでありまして、そういう意味では、やはり地域医療構想は当初の計画にのっとって進めますが、この感染症の問題がありますのでそこの部分もしっかりと入れ込んだ、いただいた上で、いつまでにということ、これは今期限は切っておりませんけれども、各二次医療圏ごとの話合いの下で都道府県でおまとめをいただくということになろうというふうに思っております。
○田村智子君 これ、高度急性期って重症者の患者とかを受け入れてきた病院ですよね、ベッドですよね。これ減らしていって、感染症対策とどうやって両立させるのかですよね。
 それで、自主的、自治的言うけれど、今、交付金とおっしゃった。そうなんです、今年度、この病床削減をもう強力に後押しするために全額国庫負担の病床再編支援制度が創設されました。今年度、来年度、それぞれ予算額幾らですか。
○政府参考人(迫井正深君) 御答弁申し上げます。
 病床機能再編支援事業の予算額でございますけれども、これは、令和二年度は全額国費でございまして八十四億円、令和三年度につきましては、地域医療介護総合確保基金の中の病床再編支援事業を位置付けるための改正法案を今提出をさせていただいているところでございますが、基金のうち病床機能再編支援事業は全額国費で百九十五億円となってございます。
○田村智子君 しかも、厚労省の資料には、今年度八十四億、来年度百九十五億、ベッド減らすための予算ですね、消費税増税分を充てると書いてあるんですね。
 もう入院できずに亡くなった方があるわけですよ。重症者の受入れでこれだけ逼迫しちゃったんですよ。そして、知事会や市長会は、そのこと経験しているから、代表の方がナンセンスだと、医療崩壊招くと、非常に強い懸念を表明されている。
 総理、それでもやるんですか、消費税増税分充てて。どうですか。
○国務大臣(田村憲久君) これ、令和二年十一月十八日の全国自治体病院開設者協議会要望書ですよ。これ、知事会も入られておられますが、病床のダウンサイジングを含む再編、統合において令和三年度以降も引き続き国が強力な支援を図ること、こういうふうにおっしゃっておられるんですね。
 ですから、もちろん、感染者、このような感染症が起こった場合の対応、これは当然考えなきゃいけません。それを踏まえた上で、病床再編というのは、ダウンサイジングもありますが、実際問題は病院統合して機能強化という意味もありますから、様々な形でそれに堪えられる対応というものを各都道府県でお考えをいただきながら、言うなれば統合をしていくと、強化をしていくということでございますので、そこはちょっと意見が合いませんけれども、御理解をいただければ有り難いというふうに思います。
○田村智子君 今、ダウンサイジングと言われた。そうなんですよ、これやると、医師、看護師が大幅に減少すると、こういうこと起こっちゃうんですよ。専門職が一度減らされると緊急事態に対応ができなくなる、それが医療崩壊、この冬の教訓じゃないんですか。
 総理、お答えください、これでいいのか。
○国務大臣(田村憲久君) これは要望書の中に書いてあるんですね。国というか、要望書の中に、病床のダウンサイジングも含む再編、統合においては国が強力な支援を図ることという要望書であります。
 要するに、ダウンサイジングというのは、悪いダウンサイジングもあれば、いいダウンサイジングもありますから、要は必要のないものはダウンサイジングすべきであろうと。しかし、それによって強化するところも出てくるので、だから統合、あっ、再編、統合と書いてあるわけでありますから、その点はどうか御理解いただきたいというふうに思います。
○内閣総理大臣(菅義偉君) これは厚生労働省、田村大臣の下で、地方自治体と、また医師会とも連携しながら、そういう中で地方医療制度というのは考えていくという、こういうふうになっています。
○田村智子君 もう本当に、医療崩壊なぜ起きたのか、これ根源に迫るような検証をやらなきゃいけないし、もう率直に言って、やっぱりこの政権に命を守るということを任せるわけにいかないというふうに言わざるを得ません。
 次の問題に行きます。
 選択的夫婦別姓の実現を求める意見書が採択されないように格別の御高配をと求める文書が自民党国会議員五十名の連名で地方議会の議長宛てに出されました。これを明らかにした埼玉県議会議長は、失礼だ、地方議会をどう思っているのかというふうに述べておられますが、自民党総裁として、総理、お答えください。
○内閣総理大臣(菅義偉君) 地方議会による意見書の提出及び内容については、あくまでもそれは議会自身の判断と責任の下で決定される、こういうふうに考えます。
 また、国会議員が政治家個人として様々な考え方を持って意見を述べること、これはあり得ることじゃないでしょうか。
○田村智子君 これ、意見述べたんじゃないんですよ。意見書採択するな、これは地方議会に対する介入じゃないですか。
○内閣総理大臣(菅義偉君) 私、これ持っておりますけれども、あの意見書の中で、格別の御高配を賜りたい、お願い申し上げますと書いていますよ。
○田村智子君 つまり、丁寧な言葉の圧力ですよね。
 この五十人の中に丸川珠代氏の名前があるんですね。丸川大臣は国会で問われて個人の考えだと言い、菅総理も個人として様々な考えを持つのは当然というふうに答弁されました。
 では、総理は、丸川大臣が選択的夫婦別姓の意見書を上げるなと地方議会に圧力を掛けた一人だということを承知の上で男女共同参画の担当大臣にしたんですか。
○内閣総理大臣(菅義偉君) 今申し上げましたけれども、丸川大臣は一政治家としてこうした活動をするということは、これはおかしいことじゃないでしょうか、おかしくはないと思いますよ。政治家ですから、いろんな意見を持ってそれを実現するために政治活動をすることは私は許されると思います。(発言する者あり)
○委員長(山本順三君) 菅内閣総理大臣。
○内閣総理大臣(菅義偉君) 私は、その、この、何というんですか、これ要望書というんですかね、(発言する者あり)ええ、これを出したということは承知していませんけれども、こういうことを事実としていても大臣は丸川さんにお願いする、このように思っています。
○田村智子君 そういう事実があったとしても丸川大臣をやっぱり任命するのは正しかったという今の御答弁ですね。
 これ、同姓を強制する法律によって女性は結婚したら名字を変えるのが当たり前とされてきた、その当たり前によって不利益や苦痛を受けてきた女性がいる、同姓も別姓も法律で認めよう、夫婦が選べるようにしよう。これ、国民の中でこの流れはもう止まらないですよ。
 そもそも今回の任命は、森氏の組織委員会辞任に端を発しています。男中心社会の当たり前を赤裸々に示した発言に、多くの女性たちが、森氏個人の問題にとどめずに、日本社会の当たり前をジェンダー平等の視点で問い直そう、変えていこうと、こういうムーブメントが始まっている中での男女共同参画担当大臣の任命なんですよ。
 丸川氏は、これに抵抗する側であることを具体的な行動で示しました。昨日の委員会では、このことを追及されると、職員たちに自分の思いを持って仕事をしてほしいからと、答弁できないということを繰り返したんですね。
 これ、自ら、自分の存在が職員の仕事の阻害になってしまうと認めているようなものですよ。総理の任命責任が問われていると思います。いかがですか。
○内閣総理大臣(菅義偉君) 森前組織委員長の問題とは全く私は違うと思います。
 私自身は、人事については適材適所の観点から、私自身は丸川大臣の能力、経験などを総合的に考慮して大臣に任命をいたしました。
○田村智子君 昨年十一月六日、予算委員会で我が党の小池晃書記局長が、総理が過去に読売新聞のインタビューで、選択的夫婦別姓に理解を示し、不便さや苦痛を感じている人がいる以上、解決を考えるのは政治の責任だと述べたことを紹介しました。総理は、その発言に政治家として責任を持つと答弁されましたね。
 丸川大臣の任命は言行不一致じゃないですか。
○内閣総理大臣(菅義偉君) まず、夫婦の氏の問題は、我が国の家族の在り方に関わる事柄であって、国民の間にも様々な意見があります。
 政府としては、男女共同参画基本計画に基づいて、夫婦の氏に関する具体的な制度の在り方に関し、国民各層の意見や国会における議論の動向を注視しながらここは検討を進めていく、これが政府の方針です。
 私自身も、さきの国会で、政治家としてそうしたことを申し上げたことには責任があると申し上げました。政府の立場に立って国民各層の意見を幅広く聞くとともに、国会の中で議論の動向を注視しながら検討を進めていく。何も矛盾はないんじゃないでしょうか。
○田村智子君 家族の在り方云々言って、当たり前を仕方がないと受け入れろって、女性たちは、多くの女性たちが名字変えてきたわけですよ。その当たり前を問い直そうという運動が今起こっているわけですよ。私は、本当にこれはもう適任なんて、適材適所なんてどうして言えるのかというふうに言わざるを得ないんですね。
 私は、今日は、その社会的に女性に対して当たり前とされてきたこと、これが実は新型コロナの下で女性に大きな困難をもたらしているんじゃないかと、このことをお聞きしたいんです。
 内閣府男女共同参画局が立ち上げたコロナ下の女性への影響と課題に関する研究会、ここでも私と同じような問題意識での議論がなされています。
 この研究会への政府提出資料、真剣に議論すべきものが幾つもありますので、その一部を資料配付いたしました。この資料について、局長、御説明いただけますか。
○政府参考人(林伴子君) お答え申し上げます。
 まず、女性の雇用者数でございますが、特に昨年四月は、対前月で女性の雇用者数が七十四万人減少し、男性の約二倍の減少幅となっております。現在は徐々に戻ってきております。
 とりわけ、産業別に見ますと、飲食業、宿泊業、生活・娯楽業などの産業において女性の方が男性に比べて減少幅が大きいという現象が見られます。
○田村智子君 仕事を失うということは、もちろん男性にとっても女性にとっても極めて深刻です。しかし、ここまで激しいジェンダーギャップがあるということに私は衝撃を受けました。
 なぜ多くの女性が仕事を失うことになったのか。これ、総理の認識伺いたいんです。
○国務大臣(丸川珠代君) 御指摘のとおり、非常に大きくコロナ禍が女性に影響を与えているという認識は同じでございます。
 特に今回のコロナ禍では、飲食、宿泊、また生活・娯楽業におきまして非常に雇用者の減少が大きくなりました。まず、こうした業種では非正規雇用の方が多いということ、とりわけ非正規雇用の女性の割合が高いということが指摘をされております。
 実際、二〇二〇年度の数字でございますが、宿泊、飲食業におきましては、済みません、ちょっと老眼で数字がうまく見えないんですが、五三%が非正規雇用の女性、また、生活・娯楽業におきましては三八%が非正規雇用の女性ということで、こうした特定の業種、特に女性の非正規雇用の方が多い業種に大きな影響を与えたことが女性が大きな雇用を失うということになったということにつながっていると思います。
 コロナ禍で大変な思いをされている女性を誰一人取り残さないという思いで、関係省庁と連携をして対策を進めてまいりたいと存じます。
○田村智子君 私、丸川大臣には答弁要求をしておりません。
 総理、いかがですか。
○内閣総理大臣(菅義偉君) 今、丸川大臣からも話がありましたけど、飲食とかあるいはホテル、旅館、そうした中で働いていらっしゃる女性の方が多く非正規、非正規の中で働き、そして雇用をなくしている、そういうことは十分承知をしています。ただ、そうした人たちに政府としては様々な対応を今させていただいているところです。
○田村智子君 非正規雇用の七割が女性なんですね。宿泊、飲食産業では従業員の五割以上が女性の非正規雇用なんですね。それが、コロナ危機によって非正規で働く女性たちが雇用の調整弁にされた、構造的にはそういうことだと思いますが、どうですか。
○国務大臣(田村憲久君) 正規で働きたくて、なかなか働く場がなくて非正規で今言われたような職に就かれている女性の方々もおられると思います。一方で、それぞれ御自身が、働く時間帯等々を含めて自ら望んでそういう職種に就かれる女性が多いのも確かであります。
 そういう方々がいつでもまた正規になりたいときに正規で働ける環境を今つくらなきゃならないということで、事実、正規、実は女性は今正規の方は増えてきているということでございますので、決して、調整弁というよりかは、そういうような中においてまあ女性がそういう職種に就いておられる、そういう方々が多かったということが一番の理由であろうと思いますが、それでよしと我々は思っておりませんので、それによって職を失われた方々が他の職種に転換できるように、トライアル雇用でありますとか、いろんな窓口等々をつくりまして対応してまいりたいというふうに考えております。
○田村智子君 これはやっぱり景気悪化で事実上雇用の調整弁ですよ、どう見たって、これね。
 昨年の緊急事態宣言というのは何の給付金もないまま営業自粛要請がやられたので、もちろん事業者、経営者の皆さんもとても苦しい立場だったと思います。しかし、その緊急事態宣言が出された途端、その四月に女性の非正規雇用が激減した。経験したことのないパンデミックの中でたちまち仕事を失って収入が途絶える、それがどれほど不安と苦しみをもたらしたか。このことを女性の自殺者の急増と切り離して考えることはできないと思うんですけど、総理の認識伺いたいんです。
○内閣総理大臣(菅義偉君) まず、自殺者は昨年七月から高めの水準となっており、特に女性の割合が高くなっております。その原因、動機としては、健康問題や家庭問題、経済・生活問題、様々なものがあるというふうに思っています。
 一方、長引く新型コロナの影響により、特に飲食業や宿泊業の非正規雇用で働かれている女性の方々の雇用情勢は大変厳しい状況にあります。
 政府としては、雇用調整助成金の特例措置などによる重層的なセーフティーネット、セーフティーネットを構築するとともに、自治体や民間団体との連携、連携をし、自殺を考えている方に対する相談体制の拡充や周知を図っております。
 実は先般も、坂本孤独・孤立担当大臣の下に、こうした自殺を未然に防ぐためにボランティア活動を行っている皆さんとか、あるいは子供食堂をやっている皆さんとか、いろんなボランティアの方に、の代表者にお集まりいただいて現状というものを聞かせていただきました。そういう中で、この自殺防止策、そうしたものを政府としてもこれから徹底して行っていきたい、こういうふうには思っています。
 先ほどお話ありましたけれども、女性の正規の職員というのは実は増えているんです。平成二十六年一千二十三万人から令和二年一千百九十四万人、また令和二年においても対前年比で三十三万人、このコロナ禍の中では正規の方は増えております。しかし、残念ながら非正規の方がどんどんと職を失っているということも事実でありますので、そうした一番弱い部分というんですかね、その影響の多いところには政府としてはやはりしっかり支援をする、そのことは当然のことであるというふうに思っています。
○田村智子君 その正規雇用の実態についても後で取り上げたいと思うんですけど、私、やっぱりアベノミクスで雇用状況の改善を安倍総理は自画自賛していましたよ。観光立国と女性活躍を結び付けた政策というのも強力にやられました。だから、飲食、宿泊、そこで女性の非正規増えていったわけですよね。私たちは、これが雇用改善なのかと、非正規が増えているということについて問題提起何度もしてきたんですよ。だけど、当時の安倍総理は、今まで働いていなかった人が働けるようになったんだと、言わば女性が非正規で働き始めるということは当たり前というような政策が取られ続けてきたと思うんですね。女性は非正規と。これ、長年にわたって非正規雇用を増やし続けた政治によって当たり前にされてきたんじゃないのかというふうにも思うんです。
 今、正規雇用増えていると言うんですけど、でも、長く見てみましょうよ。男女別に非正規の割合の推移、これ示してほしいんですけど、いかがですか。
○政府参考人(佐伯修司君) お答えいたします。
 総務省が実施した労働力調査等の結果から、職員、従業員全体に占める非正規の方の割合を男女別に見ると、一九九〇年二月は男性八・八%、女性三八・一%、二〇二〇年一月から三月期平均は男性二二・三%、女性五六・〇%となっています。
○田村智子君 私、この中で女性が担う業務が正規雇用から非正規にと、給料の安い働き方に置き換えられてきたんじゃないかと、この問題提起したいんです。
 事例示します。バスガイドの女性、バス会社の正社員で働いてきた。ところが、二〇〇〇年、小泉構造改革の規制緩和で運輸業や旅行会社の新規参入がすさまじい勢いで進み、会社は経営困難になった。ドライバーは雇用を維持したが給与の大幅引下げ、バスガイドはフリーになってほしい、仕事のあるときに声を掛けると解雇され、バスガイドの派遣会社もできて、ガイドは賃金の安い非正規、日々雇用、これが当たり前になってしまった。そこにコロナ禍なんですよ。四月以降仕事はゼロ、何の支援もない、同年代で仲の良かった仲間は命を絶ってしまった、このままでは命を落とすガイドはもっと増えてしまう、どうか助けてほしいと、こういう訴えやられているんですよ。
 これ、非正規には休業手当払われない、休業支援金も届かない、フリーランスへの持続化給付金は打切り、生活困窮者への給付金さえやらない、これでは命を落とす女性がもっと増えてしまうという訴えなんですけど、総理、政治の責任、どうお考えになりますか。
○国務大臣(田村憲久君) 様々な規制改革等々があったことは事実で、それによって産業構造がいろいろと変わったことは事実であります。それによって生まれた職種、新たに生まれた産業の中で雇用がたくさん生まれたというところもあるわけでありまして、総合的に判断しなきゃなりませんが、全体としては、例えば非正規で働く方々に関しても、これも小泉、あっ、ごめんなさい、安倍内閣で決定をされたことでありますけれども、同一労働同一賃金、例えば非正規であったとしても働き方が一緒であるならば処遇は同じであるべきだということで、これいよいよ中小企業もこの四月からスタートしてまいりますが、そういうようないろんな対応もしてきたのも事実でございます。
 一方で、今言われたような非正規というような形の中で大変コロナ禍でお苦しみになられておられる方々がおられる中において、緊急小口資金でありますとか生活支援資金、最大二百万までというような形でのいろんな対応もさせていただいておるわけでございまして、重層的な支援で対応しますが、何よりも必要なのは、そういう方々が正規で働きたいと思われておられるのならば、これは正規で働けるような、いろんなまあこれ職業も種類あると思いますけれども、これは職業能力開発を含めて我々が対応させていただく中において正規の方に誘導していく、これ重要な施策であるというふうに考えております。
○内閣総理大臣(菅義偉君) 先ほども申し上げましたけれども、このコロナ禍の中にあっても正規の女性の職員が実数として増えている、このことも是非お示しをさせていただきたいと思います。
 そして、今、確かにこの非正規の女性の方の職、なかなか職業に就くことが難しい状況の中で、今厚労大臣から申し上げましたけど、政府としては様々な施策を今お示ししながら、そして、特に非正規の方が職業訓練をしながら次の職に就けるような、そうしたことにも政府として力を入れていきたい、こういうふうに思っています。
○田村智子君 今の、バスガイドの方に届くメッセージでしたか。これ、このバスガイドの方、本当に高校卒業からずっとガイドの仕事に誇り持って働いておられた。だけど、正規でもう働けないんですよ、派遣会社かフリーか、正規で雇うような会社が地方の中になくなっちゃったから。
 そういう雇用の流動化とか労働者派遣事業の規制緩和とか新規参入促して、もっと人件費抑えろ抑えろって、こういう政策が取られてきて、その中で女性が構造的に不安定で低収入の働き方になっている。今、休業支援金も届かない。その政治の責任をどう考えるのかと聞いているんです。
○国務大臣(田村憲久君) バスガイドという仕事が、今どうしてもこのコロナ禍で観光産業が厳しい中で需要がないという問題、これは我々も早くこの新型コロナ感染症を抑えて、旅行需要がないわけではないので、早く元の社会に戻していかなきゃならないという思いはあります。その上での今回の緊急事態宣言の延長という話、昨日から出ておりますけど、そういうことなんだろうと思います。
 一方で、そういう方々に対してどうしていくか。先ほど総理もおっしゃられましたけれども、これは、例えば雇用保険の対象じゃなかったといたしましても、求職者支援訓練というのがございます。こういう方々に対してしっかりと職業能力、非常に受けやすくなっております、いろんな緩和しておりますから。こういうものを受けていただいた上で、給付金、生活費の方も受けていただいて、そして、その能力を、今、個別伴走型の新たなステップアップ窓口というのをつくっておりますから、そういうところで付けた能力を必要な企業につなげていくというようなことも含めて、いろんなメニューをおそろえをさせていただく中において、丁寧にそういう方々がしっかりと次の職に転換いただけるように我々努力してまいりたいと考えております。
○田村智子君 ガイドだけじゃないんですよ。事務職とか窓口業務とか銀行の窓口とか、どうですか。かつては正規職員でしょう。それ今、非正規でしょう。契約社員、派遣社員、当たり前。こうやって女性たちが非正規が当たり前という構造をつくってきたんじゃないのかと。そこでのコロナ禍だから休業支援金届いていないとか、こんな事態を許していちゃいけないんですよ。そのことを問うているんです。
 それで、総理は正規雇用増えているとおっしゃった。一番増えているのは医療、福祉なんですよね。だけど、その正規雇用は女性は給料が安い、これも当たり前にされてきたんじゃないのかなんですね。
 衆議院の予算委員会中央公聴会で全労連小畑議長が示した資料です。
 これ、今女性の中で正規雇用が増えている看護師、見てください。二十代では大卒の男子よりも高いのに、もう三十代になると大きく引き離されていって、四十代後半では高校卒業の男性の賃金よりも低くなるんですね。
 もう一枚見ていただきましょう。これは、介護や保育なんですけれども、ここも増やしているんですよ。介護は、生活困窮者の方がいろんな相談に行くと、介護の職業訓練とセットで給付金というようなのが行政でどんどんやられています、人手不足だから。しかし、見てください。介護士、保育士、賃金が二十代から六十代まで上昇がほとんどない。寝たまま賃金ですよ。
 総理、これ総理、お答えいただきたい、異常な低賃金構造だと思いますけど、どうですか。
○国務大臣(田村憲久君) いろいろとおっしゃられます、これ、小畑議長さんが出された資料、これどういうふうに加工されているのか、賃金構造基本統計を使われているか、ちょっと我々は理解していないんですが、産業系の給与に関してはこれ役職者の給与も含んでいると、一方で職種別の給与は役職者が含んでいないということもあるようでありますが、いずれにしても、それでも決して高い状況じゃございませんので、我々も処遇改善やいろんな対応してきているわけでありまして、これからも不断の努力を、努めさせていただきたいと思いますし、勤務年数が短いというのもございますので、それが長く勤務いただけるような、そういうような職種にしていくように努力してまいりたいというふうに考えております。
○田村智子君 私、今日、ちょっと構造的な掘り下げたところの議論したいんですよ。
 例えば、看護師の仕事は医師の補助的業務であると、介護や保育は元々女性の家庭労働だからと専門性や経験を評価しないと、こういうことがこの低賃金の構造の中に表れているんじゃないでしょうか。だけど、医療や介護、保育というケア労働、これがどれだけ社会全体にとって大切なものか、私たちもう実感しているわけですよね。ケア労働の処遇の抜本的な引上げ、この寝たままになっている賃金、この現状を変える、これ政策的にできることです。
 総理、これやりましょうよ。総理、どうですか。総理。
○国務大臣(田村憲久君) 問題意識、本当に我々も同じでございますので、介護も、長く勤めて能力のある方、技術ある方を評価するような報酬、処遇改善もいたしましたし、保育自身も、副主任でありますとか職務別リーダーでありますとかそういう方々に対しては加算をつくっているわけでありまして、何とか長くキャリア形成できるような対応というものを我々も一生懸命これからも考えてまいりたいというふうに思っております。(発言する者あり)
○委員長(山本順三君) 田村智子さん。(発言する者あり)田村さん。いやいや、あなた、もう一回質問してください。駄目だよ。質問者は委員長の許可を得て発言してください。もう一回質問してください。
 田村智子さん。
○田村智子君 構造的なものを変える、どうですか。
○内閣総理大臣(菅義偉君) 医療、介護、保育など、このコロナ禍の中にあって、国民の命や暮らしを守る上で欠かせないサービスが適切に提供されるように、そこで働く方々の処遇の改善というのは重要な課題だと私自身は受け止めています。
 今日までの間で、介護についても、また保育についても、それぞれ賃金の引上げを行ってきていることは事実じゃないでしょうか。御指摘の賃金については労使の交渉により決められるものでありますが、政府としては、こうした分野で働く方々に対し、累次の処遇改善というものの取組を行ってきています。今も非常に厳しい状況で、中で働くそうした皆さんに対して感謝と敬意を表しますとともに、引き続き皆さんの、現場で働いている皆さんの気持ちに寄り添いながら、ここはしっかり対応させていただきたいというふうに思っています。
○田村智子君 これ、小手先ではこれだけの構造変わらないですよ。
 民間企業での女性の賃金も私は寝たままなんじゃないかと思うんですよ。いまだに就職するときに、残業も単身赴任もやりますという総合職か、それができないなら一般職と、で、初任給もその後の給与改定もずうっと差別されていく。そこには女性は家庭的責任があるから一般職が当たり前、給料に差があって当たり前という構造がある。だけど、その実態が隠されている。
 男性、女性で雇用形態がどう違うか、給料がどう違うか。これ、企業からの報告を求めて構造的に把握して変えていくことが必要だと思いますけど、どうでしょうか。
○国務大臣(田村憲久君) 改正女性活躍推進法等々で、女性の登用でありますとかいろんな指標、これを開示をいただくということ、こういうことを進めてきているわけであります。いろんな産業によってかなり変わりつつありまして、御承知だと思いますけど、産業によって、業種によっては女性がもうばりばりと働いていただき、男性と変わらないような賃金体系の企業もたくさんあるわけであります。
 ただ、それでよしというんじゃなくて、そこで働き方改革等々も含めていきませんとこれまたディーセントワークにならないという問題がございますので、そこは我々としては不断のやはりいろんなチェックをしていきたいというふうに思いますが、ただ、今言われているようにいろんな課題があることは我々も認識いたしておりますので、女性の方々も同じような働き方ならばちゃんとした賃金体系、同じように男性と、賃金をもらえるような、そういうような対応というものはこれからも我々しっかりと女性活躍の観点から進めてまいりたいというふうに考えております。
○田村智子君 今、女性活躍推進法、出されました。確かに企業は報告の義務があるんですよ、役員何割とか女性何割、それから勤続年数がどれぐらいか。だけど、賃金については報告の義務求めてない。雇用形態の違いも報告求めてない。
 私、そもそも、女性活躍推進法は名前変えた方がいいですよね。雇用におけるジェンダー平等推進法とか、変えた方がいいですよ。で、企業に正規、非正規の男女比、給料の男女比、その報告求める。これ、政府機関や自治体も報告の義務付けがありますから、ここでもジェンダーギャップの実態、まず明らかにする。明らかにしなかったら、分からないんですもの。総理、どうでしょう。これ検討しましょうよ。どうですか、総理。答弁要求してないです。総理、総理、お願いします。
○国務大臣(丸川珠代君) 田村議員御指摘の男女間の処遇の格差というのは非常に大きな問題だと捉えておりまして、それを見える化するという努力は、これは不断に続けていかなければいけないものだと認識をしております。
 なお、この改正女性活躍推進法もようやく昨年の六月から施行されまして、来年の四月からはこの対象を百一人以上の一般事業主に拡大して、これ義務化してまいりますので、是非こうした取組をまず進めさせていただきながら、一方で、見える化の努力がどのように進められるかということを関係省庁とも連携しながら進めてまいりたいと思います。
○田村智子君 男女共同参画局は、今回そのコロナ禍の女性の問題検討するときに、本当に苦労されて男女の違いの資料作られたってお聞きしましたよ、統計がないから。統計取るぐらい言えないんだったら、本当に担当大臣の資格ないですよ。
 女性は家計の主たる担い手ではなく補助の立場、だから非正規で低賃金、家庭的責任を担うのは女性、こういう当たり前とされるような構造が一番矛盾を集中させているのが、私、シングルマザーだと思うんです。家庭的責任があるから残業が当たり前の正社員になるのは難しいと。八時間働くのも難しい場合もありますね。で、非正規雇用で、そうすると低賃金が当たり前な状態にされてしまう。しかし、彼女たちは、お母さんたちは、家計の補助ではなくて担い手そのものなんですね。この構造的な不利益を埋める補償が余りにもなさ過ぎる。
 お話伺いました。コロナで突然の学校休校。小学生の子供を一人で家に置いておくわけにはいかない。会社からは休んでいいけれど有休を使ってくれと言われ、有休はあっという間に使い切り、勤務時間の変更を提案されたけれども保育園の送り迎えもあって無理だと。正社員で事務職やっていたんだけど辞めざるを得なかった。今はパートで、時給じゃなく月給で働きたい。ボーナスがあれば少しほっとできる。
 別のお母さん。コンピューターのCAD入力の事務職を十年以上やっている方です。時給はずっとほぼ最低賃金。子供は成長につれて教育費が掛かるので、土曜日に別のアルバイトをすることにしたと。
 また別の方。介護施設で職場の協力で介護福祉士の資格を取った。しかし、時給は五十円しか上がらなかった。子供が小学校を卒業したら正社員になって働いてと思ったけれども、子供に発達障害があって、年齢とともにむしろ子供の対応が大変になっている。この苦しさから抜け出せる道が見えないとおっしゃっているんですよ。
 こういうシングルマザーの苦悩に応える政治でなければならない。総理、これ、大きな意味ですから、ここは一致できますよね。どうですか。
○内閣総理大臣(菅義偉君) そこはしっかり支えていくということは変わらないというふうに思います。
 とりわけ、経済的に厳しい状況にある一人親家庭の皆さんに対しては、年末年始を前にいち早くお手元に資金を届けなきゃならないという思いの中で、昨年、二回目の給付金、給付金の再支給を私自身判断をいたしました。また、新型コロナの影響が長引く中で、一人親家庭を含め、依然として生活が厳しい家庭もあるということは認識をしております。緊急小口資金などの限度額を百四十万円から二百万円に引き上げるとともに、所得が減少している方々については返済を免除することとし、具体的要件を早急に検討しています。また、住居確保給付金の再支給、これも行うところであります。
 一人親家庭の方々についても、こうした重層的なセーフネットを活用し、個々のニーズに寄り添った継続的な自立につながる、つなげるための支援、ここはしっかり応援させていただきたいと思います。
○田村智子君 シングルマザーの方にお聞きすると、本当にコロナで仕事がなくなったからといって、本当にシフト減とかもう来なくていいとか言われちゃうわけですよ。私たちは家計の主たる担い手なのに一体どうしたらいいのか、そのことを考えてくれる人がどこにもいないのかという訴えなんですね。で、何が希望になりますかということをお聞きしたら、どなたもとにかく現金だとおっしゃるんですよ。あの昨年の十万円の給付で、これであと三か月生きていかれると思ったと言うんですね。
 今、三月で進学の時期で、お母さんたち、また教育費の問題などでもう本当に苦しんでおられるんです。
 私たち野党は、生活困窮者の方にはもう一度十万円出そうよという、こういう法案を衆議院に提出をしています。一人親の家庭にもまた給付を行うこと必要だと、こういう提案しております。
 この生活困窮のところの十万円は自治体ももう分かっているわけですから、すぐできると思うんですよ。せめてこれはやりましょうよ。どうですか。
○国務大臣(田村憲久君) 先ほど総理おっしゃられましたけど、総合支援資金、三か月、これ更に拡大いたしました。最大二十万円一月ありますので、六十万円三か月で、これで対応させていただきます。そういう意味では、十万というお話もあるのかも分かりませんけれども、これに対して、これ償還時、住民税非課税ならば償還不要ということでもございますので、こういうものもお使いをいただきながらしっかりと対応いただければ有り難いというふうに思っております。
○内閣総理大臣(菅義偉君) 今、田村大臣から小口資金について説明がありましたけれども、先ほど私申し上げましたように、やはり併せて仕事と訓練受講を両立しやすい環境の整備に向けて、職業訓練受講給付金の支給要件をシフト制で働く方々については緩和するなどの措置を講じており、継続的に自立につなげる支援、取り組んでいきたいと思います。
○田村智子君 本当に、どうしたら収入増やせるかという政策に本気で取り組むこと求められていると思うんですよ。これは、非正規で現に働いていますから最低賃金の引上げがどうしても必要なんです。だけど、そうやって求めると中小企業が大変だからといってなかなか難しいと。シングルマザーの方に聞いたら、せめて千三百円どの地域でも欲しいとおっしゃっていた。やろうといったって、それで中小企業の支援が何できるのか、収入どうしたら増やせるのかってやらなきゃ駄目なんですよ。児童扶養手当の二人目の額が少な過ぎるとか、養育費をちゃんと受け取れるかどうかも女性の自己責任にされてしまう。できることはいっぱいあります。
 それから、やはり女性が置かれている構造的な問題、本気で変えましょうよ。時給じゃなくて月給で収入が得られる、一か月、三か月のような短い雇用契約じゃなくて、経験積んで長く働ける、その経験が給料で評価される、休業しなくちゃいけないときには生活保障がある、こういう雇用のルールをつくる方向に政策転換が求められている、このことを申し上げて、質問を終わります。


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