総選挙に向けた各党の政策が明らかになる中で、国民の暮らしを支援するための消費税減税を各党が掲げています。24、25両日に行われた党首討論で、自民党・高市早苗首相の消費税減税の主張が、その場しのぎであることが露呈しています。また、消費税減税の財源をどうするかが焦点となる中で、日本共産党の田村智子委員長による、対象も期間も限定せず、明確な財源も示した消費税減税の政策は際立っています。
田村委員長はフジテレビ「日曜報道 THE PRIME」で、消費税減税をめぐり、「飲食、つまり外食も含めてすべて減税が必要で、一律5%の減税。(自民党などが主張する)2年限定だと、2年後にまた消費税増税になり、大不況になってしまう。だから、恒久減税が必要です」と強調。ほとんどの党が消費税の減税に言及する中で、「財源をどうするかに焦点が当たってきている」と指摘し、大企業・大株主への減税と税優遇を見直し、大企業の法人税率を元にもどす、さらに富裕税の創設などで合計16兆円以上の財源確保ができると主張しました。
高市氏は24日のインターネット番組(ニコニコ動画主催)で、消費税減税について、食料品のみ、2年限定の減税を主張。外食産業への影響などの問題が指摘されると「この選挙が終わったら、国民会議で決めましょう」とごまかしました。連立与党の日本維新の会の藤田文武共同代表も「議論が煮詰まってない」「確定的マニフェストとして言えません」などと発言しました。
25日のフジの討論番組では「食料品を対象にした2026年度内に消費税減税を実現するか」が各党に問われ、国民民主党の玉木雄一郎代表を除いて全員が「実現する」と答えました。田村氏は、26年度実施ならば、ただちに予算審議が必要だと迫り、他党からも予算案を出し直すのかと指摘が相次ぎました。
司会者からも実施時期を問われた高市氏は「年度内と申し上げた」と答える一方で、どういうスケジュールで実施するのかを答えることができず「しっかりと『国民会議』でも議論をする、党派を超えて議論をする」と、いまだできていない国民会議での議論に丸投げする主張に終始しました。
昨年の臨時国会では消費税減税を「やらない」と言い、解散表明の会見で突然、限定的な消費税減税に言及、しかし公約は「検討を加速する」にとどまり、党首討論では「来年度実施」と答えるなど、高市氏の主張のブレは明らかであり、国民の暮らしを真剣に考える姿勢とかけ離れています。
暮らし第一の政治へ/田村委員長 ニコ動・フジの党首討論
田村氏は24日、ニコニコ動画主催のネット党首討論会で、大株主と大企業への富の一極集中に切り込み、「国民の暮らし第一の政治に切り替えていく」と表明しました。
内部留保で賃上げ
田村氏は、株価は最高値で大企業は最高の利益をあげているのに、暮らしが物価高で苦しいのは、大株主と大企業ばかりに利益がため込まれる経済になっているからだと告発。「大企業や富裕層への減税や優遇を見直せば、消費税減税の財源をしっかりと取ることができる」と主張し、大企業の内部留保を賃上げのために活用すると強調しました。
田村氏は、大企業は史上最高の利益で、アベノミクス以降12年間で株主配当は2・8倍に増え、自社株買いまでやっていると指摘し、最低賃金の大幅引き上げと労働時間を短縮する政策を持つことが十年後につながっていくと強調しました。これに対し、高市首相は、大企業の内部留保が積み上がり、利益が株主優遇で労働者や設備投資などに流れなかったと認めました。
安全保障・外交政策について、多くの党が日米同盟強化、軍拡を主張するなか、田村氏は「アメリカ言いなりの大軍拡、敵基地攻撃能力の保有は非常に危険で反対だ」と強調し、同時に日中関係では、中国に言うべきことを言いつつ、前向きに打開する外交戦略を持つべきだと主張しました。
田村氏は、力の支配でベネズエラへの侵略やグリーンランド領有の要求をするトランプ米政権に一言も批判できないと、東アジアでの力による現状変更に反対する立場を失いかねないと指摘し、「アメリカを批判すべきだ」と求めました。問いに答えようとしない高市氏に対し、司会者が「ベネズエラのことに関しては何も?」と回答を促しますが、高市氏は「ベネズエラの民主主義は非常に重要だ」とのみ述べました。田村氏は「アメリカ追随ではなく、しっかりアメリカに対して国連憲章を守れと言うべきだ」と高市政権を批判しました。
トランプ米政権が23日に発表した「国家防衛戦略」に、すべての同盟国に対して軍事費の国内総生産(GDP)比5%以上の増額の要求を掲げたことを巡り、田村氏は「とてつもない軍事費増になってしまい、暮らしが押しつぶされる。これに応えるつもりなのか」と追及。高市氏はGDP比2%を前倒したうえで、足りない部分を手当てし、防衛力を強化していくと述べました。
日本維新の会の藤田文武共同代表は、安保3文書の前倒し改定や防衛産業の育成、武器輸出5類型の撤廃、「スパイ防止法」の制定、外国人労働者の受け入れ抑制を主張。
中道改革連合の野田佳彦共同代表は、原発再稼働を容認。辺野古新基地建設は「慎重な立場である」と述べるにとどまりました。
参政党の神谷宗幣代表は、労働者の受け入れ抑制や核の議論もタブーにせず行うこと、国旗損壊罪の制定を求めました。高市氏も国旗損壊罪の制定は「必ず実現していきたい」と応えました。
法人税率元に戻す
田村氏は25日、フジテレビ「日曜報道 THE PRIME」の党首討論で、消費税の一律5%減税を提案しました。財源は大企業への優遇税制の見直しや下げ続けてきた大企業の法人税率を元に戻す、富裕層への課税強化で合計16兆円以上を確保できると説明。高市自維政権の2年限定の食料品消費税ゼロについては「2年後にまた消費税増税で大不況になってしまう」と指摘しました。
田村氏は、通常国会冒頭での解散について、国債を大量発行し異常円安や金利上昇を招く「責任ある積極財政」の是非や「安全保障政策の抜本強化」の具体的内容を国民の前で議論しないで解散に打って出て、「白紙委任状をよこせと言わんばかりのやり方は許されない。この解散自体が国民主権をあまりに軽んじたやり方だ」と批判しました。
中道の野田氏は、辺野古新基地建設は「選挙が終わった後に結論を出したい」と述べ、前日のネット討論での自身の発言を修正しました。
2026年1月26日(月) しんぶん赤旗

