活動報告

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イラン攻撃 深刻な影響 暮らしと営業守る緊急対策を/共産党議員団、首相に要請/田村委員長が会見

 日本共産党国会議員団は14日、イラン戦争がもたらす物価高・資材不足から暮らしと営業を守るための緊急対策を、高市早苗首相に要請しました。田村智子委員長は同日、国会内で記者会見し、要請内容を発表しました。山添拓政策委員長が同席しました。(全文)

 米国とイスラエルによるイランへの軍事攻撃によって、ホルムズ海峡が事実上封鎖状態に陥るなど、日本経済と国民生活に深刻な影響を及ぼす事態が続いています。田村氏は「最大の対策は一日も早い戦争の終結だ」と述べ、日本政府は米国とイスラエルに対し停戦の確実な実行を強く求めるとともに、再攻撃を行わない保証のもとで早期終結の合意に至るよう、国際社会と連携した外交努力を強めるべきだと強調しました。

 同時に、「市場任せ、個別対応にとどまらず、暮らしと営業を守るための迅速かつ抜本的な対策が必要だ」と述べ、政府に5項目(別項)からなる緊急対策の実行を強く求めました。

 補正予算について問われ、田村氏は「各党の意見も踏まえて編成すべきだ」と指摘。さらに「政府はこの間、資材などは『足りている』とのメッセージを繰り返しているが、現場とのギャップはあまりにも大きい。実態を直視し、必要な手だてを講じるべきだ」と求めました。

 また、物価高対策として消費税5%減税を求め、「『社会保障国民会議』には任せておけない。国会の場で責任ある議論を行うべきだ」と述べました。

緊急対策の5項目

1、物価高騰から国民の暮らしを守るため、ただちに補正予算を編成し、大胆な対策を緊急に実施する
2、医療、食料、交通・物流、建設など国民生活に欠かせない分野での調達を確保する
3、コストや金利の上昇による困難から中小企業と雇用を守る
4、原油及び石油製品の需給を正確に把握し、供給と価格の安定に責任をもつ
5、石油由来の燃料や原材料の需要抑制対策に取り組むとともに、中長期の視点にたった省エネ・再エネの抜本強化をただちに進める

イラン戦争がもたらす物価高・資材不足から暮らしと営業を守るための緊急対策を求める要請

2026年5月14日 日本共産党国会議員団

 日本共産党の田村智子委員長が14日の記者会見で発表した「イラン戦争がもたらす物価高・資材不足から暮らしと営業を守るための緊急対策を求める要請」と題する日本共産党国会議員団の高市早苗首相あて要請文(同日付)は次のとおりです。

 米国とイスラエルによるイランへの軍事攻撃は国連憲章を踏みにじる重大な国際法違反である。米国の無法な「力による支配」は同盟国からも批判され、トランプ政権は孤立を深めているが、この軍事行動が引き金となり、ホルムズ海峡の事実上の封鎖という、日本経済と国民生活にとって重大な事態が継続している。

 最大の対策は一日も早い戦争の終結である。日本政府は対米追随をやめ、米国とイスラエルに対して停戦の確実な実行を強く求めるとともに、再攻撃しない保証の下に早期に戦争を終わらせる合意に至るよう、国際社会と連携して外交努力を強めるべきである。

 同時に、市場任せ、個別対応にとどまらず、以下の通り暮らしと営業を守るための迅速かつ抜本的な対策を進めるよう、政府に対し強く求める。

1.物価高騰から国民の暮らしを守るため、ただちに補正予算を編成し、大胆な対策を緊急に実施すること

--消費税をただちに5%に減税する。

 イラン戦争によってあらゆる物価高騰に拍車がかかっており、食料品に限らず消費者の負担軽減策が求められている。一律5%への減税は、速やかに実行でき、物価高騰対策としても最適である。大企業・富裕層への行き過ぎた減税・優遇を是正して財源を確保し、公平・公正な税制の実現に向け、ただちに国会での議論を始める。また、インボイスを廃止する。

--物価上昇分を、生活保護費、児童扶養手当などの福祉給付に速やかに反映させる臨時改定を機敏に行い、物価高騰が命と健康の危機に直結しかねない低所得者を支援する。

--物価上昇に見合った年金額に引き上げる臨時改定をただちに行う。物価上昇分を反映させず年金実質引き下げを押し付けているマクロ経済スライドをやめる。

--住宅ローン、有利子奨学金など、長期金利上昇による金利負担を軽減する措置を講じる。

2.医療、食料、交通・物流、建設など国民生活に欠かせない分野での調達を確保すること

--エネルギー供給危機に対応するための緊急措置法制を整備し、医療、食料、農業・漁業、交通・物流、建設、印刷・出版、公共施設及び公衆浴場等、生活の基盤となる公共性の高い重要分野を選定し、原油や石油製品の優先供給を図る。

--資材の価格急騰から医療機関や介護・福祉事業所の経営を守るため、診療報酬及び介護報酬の臨時改定、公的補助を行う。

--とりわけ、医療分野で不可欠となる資材の確保に国が責任を持ち、需給の把握、メーカーへの指導・要請、災害用に備蓄している資材の放出など対策を講じる。

--公共事業における価格スライド条項の適切な運用を徹底する。

--交通・物流における燃料の調達を確保し、コスト増に対して必要な援助を行う。

3.コストや金利の上昇による困難から中小企業と雇用を守ること

--原油や原材料の価格高騰によるコストの上昇や、借入金利の上昇に苦しむ中小企業に対する資金繰り支援として、無担保・無利子、かつ、事後に業績が回復しない場合の債務減額や免除を行うことを含む特別融資制度を創設する。

--原材料の不足や価格高騰によって休業を余儀なくされる中小企業に対する休業補償、燃料費、光熱費、家賃やリース料など固定費への補助、税・社会保険料の支払い猶予措置など、「仕事がない」「仕事ができない」ために苦境に陥っている中小企業への緊急支援を行う。

--事業者の資金繰りに支障をきたさないよう、必要な措置を講じる。

--雇用を守るために、雇用調整助成金の助成率や上限額の引き上げ、支給日数の延長、申請手続きの簡素化など特例措置を速やかに実施する。

4.原油及び石油製品の需給を正確に把握し、供給と価格の安定に責任をもつこと

--ガソリン、軽油等の価格高騰を抑える実効性のある対策をとる。

--原油、石油製品、ナフサ、エチレン等の在庫・流通に関する情報を正確に把握するとともに、国民に対して適時に公表する体制を構築する。

--不当な価格引き上げの監視体制を強化し、必要に応じて価格安定措置を講じる。

5.石油由来の燃料や原材料の需要抑制対策に取り組むとともに、中長期の視点にたった省エネ・再エネの抜本強化をただちに進めること

--公共交通機関の利用促進、物流分野における共同配送など、燃料消費の削減に取り組む。

--エネルギー自給率の向上・安定供給に大きな効果があり、気候危機打開のためにも喫緊の課題である省エネ・再エネを抜本強化する。

--プラスチックなどの再利用を促進する。

--中小企業の脱炭素化支援の強化、農地でのソーラーシェアリングなど脱炭素と結びついた農業・林業振興をすすめる。


2026年5月15日(金) しんぶん赤旗


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