日本共産党の田村智子委員長は28日、国会内で記者会見し、衆院で審議入りした再審制度を見直す刑事訴訟法改定案について、冤罪(えんざい)被害救済には検察官の不服申し立て(抗告)の全面禁止と証拠の全面開示が不可欠だとして、法案修正を求めていくと表明しました。
衆院では政府案と、日本共産党、中道改革連合、チームみらいの3党が提出した超党派議連案が並行審議されています。
田村氏は、再審制度は戦後一度も改正されてこなかったが、冤罪被害者や、裁判闘争の支援者、弁護士たちの長年の運動を受け「やっと国会で改定法案が審議されていることは重要だ」と強調しました。
改定案について、第1に議連案が再審開始決定に対する検察官の抗告の全面禁止を盛り込んでいるのに対し、政府案は抗告を原則禁止としており、裁判所が再審を決定しても検察がブロックできると指摘。第2に議連案が全面的な証拠開示や証拠品リストの開示の規定を盛り込んでいるのに対し、政府案は、開示の範囲を「再審請求理由に関連する」証拠に限定していると指摘し、国会審議では「この2点が大きな焦点になる」と述べました。
冤罪の袴田事件を巡り、長らくたたかってきた袴田巌さんの姉・袴田ひで子さんも、27日の衆院法務委員会での審議を傍聴後、抗告の全面禁止、証拠の全面開示を改めて求めていたとして「その方向で政府案が修正されることを求めていきたい」と強調しました。
冤罪で無罪となった袴田事件や福井女子中学生殺害事件は、改定案の立法事実となる事件だと指摘。ところが高市早苗首相は衆院本会議の答弁で個別の事件名さえ挙げなかったとして「この間の検察の対応の何を反省しているのかを何も明らかにしていない」と批判しました。
冤罪被害者の救済を遅らせてきた検察の対応への反省を明確にし、立法府の責任として議連案の方向での修正が行われるよう「超党派で力を尽くす」と強調しました。
2026年5月29日(金) しんぶん赤旗

