日本共産党 田村智子
コラム

【11.08.31】220日間の通常国会が終わりました

次の国会にむけて課題・宿題は山積みです

 
会期末ぎりぎりで新首相が誕生、最後まで混迷が続いた国会でした。
30日の首班指名、私には初めての経験で、先輩議員に「投票用紙はどこにあるのですか」「自分のペンを持って行くんですよね」と確認。
1回目、「志位和夫」と書くのになんだか漢字がわからなくなりそうで、メモを書いて持って行きました。

一度目の投票では決まらず、2回目の投票。民主・野田氏、自民・谷垣氏、どちらも支持できないので白紙投票。
席に事前に配られていたのは3枚の投票用紙。議事が終わって、1枚を机の上に残して席を立ったら、「記念に持って帰っていいんだよ」と井上さとし議員が声をかけてくれました。
せっかくだからと、席に戻って持ち帰ってきました。写真がその1枚です。

そして今日、会期末。すべての委員会、調査会、本会議が立て続けに開かれます。
提出された請願署名、すべての会派が一致できたものは採択されます。
参議院厚生労働委員会では、78種類の請願が提出されましたが、採択できたのはたった1種類。
「肝硬変・肝がん患者等の療養支援などに関する請願」だけでした。

どの請願を採択するか、事前に各党の理事が相談します。私もオブザーバーとして理事懇談会に出席しました。
「後期高齢者医療制度の廃止」などを求める請願で、他党と意見が違うというのは仕方ありませんが、多くの会派が紹介議員になっている請願まで「採択できない」というのは納得がいきません。

たとえば、難病患者のみなさんが山積みにして提出した署名。
署名提出の集会に私も参加しましたが、民主党も自民党も何人もの議員が出席していました。
みなさんの要求にこたえると約束していたのではなかったのか…。
理事懇談会の場でもくいさがって、なぜ採択できないのかと、他党の理事に迫りましたが残念です。

けれど、採択にいたらなくても、個々の議員につきささっている請願署名はたくさんあります。
あきらめず、ねばりづよく、道理をつくして、を貫いていきましょう!

12時半、日本共産党の公開団総会が終わると、参議院は国会日程終了。
終わったばかりの国会をあとにして、私は千葉県九十九里町に向かいました。町議会選挙の応援です。
現職の谷川ゆうこさんと一緒に、街頭演説をしたあと、港に向かいました。東日本大震災でここも津波の被害がありました。

海岸から運河で引きこんだ形の港。満潮だからということでしたが、港と道路に堤防らしきものは何もなく、これで台風の高潮がきたら冠水するのではと不安になります。
向かいの冷凍倉庫、3月11日には波をかぶって冷凍施設のほとんどがだめになったとのこと。
近くの鮨屋さん、「畳80枚全部とりかえた。あんな被害はもうこりごり。今日は、台風にそなえて土嚢をつくっていた」とご主人。

さらに深刻なのは、九十九里町全体に津波対策がないということ。
谷川さんが町議会でとりあげ、じわじわと反響がひろがっているそうです。
海岸から見渡す限りの平野、高台どころか高層の建物自体がありません。どこにどう避難するのか。これは喫緊の課題です。

通常国会は終わったけれど、課題・宿題は山積みです。
次の国会にむけてさっそく調査、政策立案、政府要請などとりかからねば。
これまでよりさらに自民党政治に戻る予感がする野田政権。この秋、国会多数派に立ち向かう力をつけること、大志をもってのぞみましょう。