日本共産党 田村智子
コラム

【12.07.11】本会議で社会保障「改革」を質問

怒りを抑えながらの5分間

 
いよいよ「社会保障と税の一体改革」の法案審議が、参議院で始まりました。
今日は社会保障に関わる法案の本会議質疑、日本共産党からは私の質問。
13日(金)は消費税増税法案、市田忠義書記局長が質問します。

本会議質問は10議席以上の会派だけ。
しかし今回の法案は、民主・自民・公明の3党による提案・修正法案のオンパレード。それ以外の政党に質問の機会を保障すべきだと、共産・社民の両党が申し入れていました。
他党も了承し、この2党は5分(!)の質問となりました。
(ちなみに他の質問は、民主15分、自民10分×2人、公明10分、みんな10分)

審議の対象は、社会保障制度改革推進法案、年金関連3本、子ども子育て関連3本。
とても5分で質問できるボリュームではありません。
社会保障制度改革推進法案に的を絞って質問することに。

自分の暮らしや将来は自分で守る、家族や地域で支える、それがどうしても難しい人には公的支援――これが社会保障だといわんばかりのとん
でもない法案。
この正体をどう暴いていくか、法案には抽象的な文言が並ぶだけに苦労のしどころです。

「自助、共助、公助」「家族相互・国民相互の助け合い」
法律に定めるまでもなく、それが大切だというのは国民の共通の認識です。
これだけを見たら、「ひどいことが書いてある」ということにはならないでしょう。

しかし、「自分でがんばる、家族でがんばる、公的保険で支える、地域の助けをえる」――これが社会保障だといわれたら、「えっ国の役割は?」と、この法案の正体がみえてくるのではないでしょうか。
社会保障への国の役割・責務を縮小することにならないか、正面から質問しました。
提案者を代表した長妻議員(元厚生労働大臣)の答弁は、なが〜い、でも、なんだかわからない。国、という言葉もどこに出てきたのか…。

憲法25条 すべて国民は健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。
2 国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない。

すなおに憲法を読めば、お金の心配なく必要な医療や介護が受けられる、健康を維持できる食事や住まいを失うことはない、ぎりぎりに命がつながっていればよいという生活以上のもの、自己実現とか将来への希望などをもって生きていかれる――そういう社会をつくることが国の責務だと、私は思います。
けれど答弁を聞いていると、国の支援は、自分で生活できなくて、家族も支えられない、そういう人に限定されるかのような答弁。
かつて「貧困と格差」の是正を主張していた民主党が、自民党・公明党と協議をしてここまで社会保障への認識を後退させたのかと、怒りだけでなく情けない思いに駆られます。

一方通行の本会議質問は、これからの特別委員会の審議の前哨戦です。
さっそく答弁の分析をしなければ。

本会議で時間をとった質疑は久しぶりのこと。いくつか顕著な変化がありました。
�� 隣の席に座る議員が変わった――民主党を離党した12人が新しい会派をつくり、席も民主党から離れて私達の隣になりました。
�� 自民党の野次にブレーキをかける動きがある――これまで、数の力ですさまじい野次が首相や大臣の答弁の声をかき消さんばかりでした。ところが、野次がわーっと広がりそうになると、どこかで「しっ!」という指示が出て野次がおさまる。あ〜これが「3党合意」の影響か、と妙に納得していました。

自民・公明からは、後期高齢者医療制度廃止と最低保障年金の公約を完全に投げ出せ、マニフェストを撤回せよと求める質問が続き、それに抗することもなく、謝罪と弁解の答弁が続く。異様です。まるで野田政権を自民・公明が牛耳るかのような雰囲気。
政権交代を選択した国民の意思を、「3党合意」で無きものにするなど、言語道断です。
(本会議での私の質問の「決め台詞」が「言語道断」でした。)