日本共産党の田村智子委員長は9日、岡山、広島、山口の三つの県都を白川よう子比例候補とまわり、参院選比例区での日本共産党5人全員勝利を多くの有権者に訴えました。広島市では高見あつみ選挙区候補、山口市では無所属のとくらたかこ選挙区候補がマイクを握りました。
田村氏は、被爆80年を迎えるなか、ノーベル平和賞を受賞した日本被団協(日本原水爆被害者団体協議会)代表に、石破茂首相が核抑止論を説き、核シェルター建設の必要性まで主張したことに言及。「こんな政治が続いたら暮らしや平和はどうなってしまうのか。変えなければいけない。変えるのは私たち国民の力です」と力説し、核兵器廃絶にむけともに歩んでいこうとよびかけました。
トランプ米政権について田村氏は、日本にもとめているのは横暴な追加関税だけでなく、国内総生産(GDP)3・5%=20兆円もの軍事費だと指摘。アメリカに求められ大軍拡を進め、日本が攻撃された場合に備えての日米共同演習実施や、全国の自衛隊基地に核シェルターをつくる石破政権を批判しました。その上で田村氏は、「一番現実的な安全保障は争いごとを絶対に戦争にさせない外交努力だ」と述べると、大きな拍手が起きました。
トランプ政権が、国連憲章や国際法に違反し、イランを一方的に攻撃したうえで広島、長崎の原爆投下を正当化したことを厳しく批判。「こんなアメリカにものもいえず、運命共同体になり、海外で戦争をする国にしていいのか。このことを参院選の大争点にしているのが私たちだ」と強調し、アメリカいいなり、大軍拡に正面から反対する日本共産党の躍進をよびかけました。
白川候補は、自民、公明、維新が進める医療費4兆円の削減について話しました。11万の病床減と薬局で買える薬の保険外しなどで「命の沙汰も金次第」の世の中が広がってしまうと警鐘を鳴らし、「命を守りぬく政治を貫きたい」「あなたの1票を日本共産党に広げてください」と訴えました。
2025年7月10日(木) しんぶん赤旗