活動報告

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命・地域守る対策を/能登被災地、田村委員長が調査/輪島・珠洲両市

 日本共産党の田村智子委員長は4日、能登半島地震や豪雨で甚大な被害を受けた石川県輪島、珠洲両市を訪れ、被災者の要望を聞き取りました。井上哲士参院議員、藤野保史元衆院議員、佐藤正幸県議、鐙史朗輪島市議、村田しげる参院石川選挙区候補らが同行しました。

 輪島市では徳成地区の住民と懇談。中谷正司区長は、大規模な土砂崩れが起きた山には農業用ため池があるがいまだ被害状況が把握できず「農業用水が減っており、豪雨で決壊すれば集落は壊滅する。早く対応してほしい」と要求。また業者やボランティアの手が足りず、土砂や倒木などの撤去が進んでいないと語りました。新谷明伸さん(67)は「仮設住宅に入居し元の住居に戻りたい人は大勢いるが、安全にならなければ帰れない」と言及。豪雨災害の復旧が進まない一方で、県や市から集落の「集約化」の姿勢が示されていることを「過酷な話だ。集落が消滅する可能性もでる。それよりコミュニティー維持に重点を」と訴えました。

 田村氏は「ため池が決壊して被害が出れば“人災”だ。国や自治体に伝え、早急に対応を求めたい」と強調。住民が安心して元の場所で住める災害住宅の建設も必要だと応じました。

 珠洲市大谷地区では「鯉のぼりミニフェスティバル」を訪問。田村氏の聞き取りに工務店を営む桜ケ平好雄さんは、職人不足で家屋の修理が追いつかず「パニック状態」と語りました。

 同市高屋地区住民との懇談で松尾忠幸町内会長(73)は「風が非常に強く、災害公営住宅にも防風壁とセットでなければ住めない。具体的な計画がない」と語りました。漁師の井上一さんは「漁港集約化」を名目に製氷施設などが別の漁港で造られる計画だとして「漁がまともにできない」と語気を強めました。田村氏は「災害に乗じて地域を見捨てるような集約化はあってはならない」と応じました。

 農家の川淵雅喜さん(72)は、豪雨による土砂崩れで農道がふさがり回り道をつくってギンナン畑で作業するも800キロのうち半分も出荷できず、「つらい状況だ。回り道も早く何とかしてほしい」と訴え。田村氏も土砂崩れ現場を視察し、「個人で何とかできる規模ではない。行政の対応を求めたい」と語りました。


2025年5月5日(月) しんぶん赤旗


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