活動報告

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原爆詩人・峠三吉日記など寄託/広島平和記念資料館に共産党

 日本共産党の田村智子委員長は20日、国会内で記者会見し、原爆詩人・峠三吉(1917~53年)の日記や創作ノートなど資料139点を、党中央委員会から広島平和記念資料館(広島市)に寄託したことを明らかにしました。

 田村氏は「被爆80年の年に貴重な資料を広く国民の財産として閲覧、活用できる条件を整えてもらうことが必要ではないかと寄託を申し入れ、資料館側が受け入れた」と紹介しました。

 寄託した資料は、広く知られる詩「にんげんをかえせ」を「序」とする『原爆詩集』の謄写版刷りや日記、短歌・俳句・童謡などの創作ノート、書簡、自画像、姉の肖像画などです。これらの資料は2002年11月、日本共産党員だった峠三吉の遺志を生かすためにと、遺族から党中央委員会に寄贈されたものです。

 日記は、36年1月から53年3月までのもの。肺の手術を受け亡くなる前日まで記されています。病床で入党したさいの49年4月11日の日記には「一こと感慨を語れば涙が流れる。余と(妻の)和子との共産党への入党手続終了。印を押す。深い安堵(あんど)」とあります。

 田村氏は「資料館からは、峠三吉が原爆詩人になる過程にも迫れそうなど、研究の資材としても大変重要との評価をいただいている。展示の機会には多くの方の目に触れてほしい」と述べました。

 峠三吉は1917年、大阪生まれ。広島で育ち、45年の原爆投下で被爆しました。原爆症に侵されながら被爆者救済や平和運動に取り組み、広島の文化団体で活躍。朝鮮戦争で原爆使用をほのめかしたトルーマン米大統領の声明に抗議の意味をこめ51年、『原爆詩集』をまとめました。


2025年11月21日(金) しんぶん赤旗

 

 


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