日本共産党 田村智子
コラム

【07.12.11】「ビラを配っただけでつかまるの?」

葛飾ビラ配布事件で不当な判決

 
「原判決を破棄する」――意外な判決にどよめきが起こりました。
午後2時前の東京高等裁判所。
マンションへのビラ配布が「住居侵入罪」とされた裁判で、一審の無罪判決をくつがえす判決が言い渡された瞬間です。

マンションの管理組合の理事会が「ビラ配布禁止」と決めれば、憲法21条「表現の自由」という基本的人権も制限される、集合ポストへの配布さえ認めない(こんなことは、検察側さえ主張していません)、という驚くべき判決です。

初めての裁判傍聴がこんな内容とは!
この事件について書かれたビラをみた息子(小6)の言葉を思い出します。
「ビラを配っただけでつかまっちゃうの?!」

事件は一昨年の12月23日に、無理やりつくられました。
午後2時という真昼間に、マンションのドアポストに日本共産党葛飾区議団のアンケートなどを配った一人の僧侶が、住民の一人に身柄をおさえられそのまま逮捕。
なんと23日間も拘束。その間に家宅捜査まで強行されたのです。

住民の意見や要望を尋ねるアンケート、都議会や区議会の様子を伝えるニュース、このビラを配ることが、逮捕までされなければならない事件なのか。
戦前の時代さえ思い出させる事件でした。

被告である荒川庸生さん、裁判長の顔をじっと見据えていました。
報告集会では、凛として、時に笑顔をみせて、「大義は我にあり」という思いが満ち満ちていました。

私も自分の主張を伝えるビラを多くの方に配っていただいた一人です。
そしてその1枚のビラから、
「助けてほしい」という相談の電話が事務所にかかってきたり、
興味をもったからホームページをみました、とメールをもらったり、
「あなたの考え方に共感した」と政治のつながりのない方から声をかけてもらったり、
そういう経験をたくさんたくさんしてきました。

異なる主義主張にふれる機会は大切です。民主主義の基本です。
思いもしない出会いも、1枚のビラから生まれるかもしれません。

子どもがまだ保育園に通っていたとき、「親子リズム体操」を新日本婦人の会のみなさんと計画して、手製のチラシをマンションに配布したことがあります。
「一人ぼっちの子育てをなくしたい」という思いもありました。
それも許されないのでしょうか。

最高裁が次の闘いの舞台です。
「ビラを配っただけでつかまるの?」
子どものこの声に、最高裁はなんとこたえるのでしょうか。