ともここらむ

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「保育園落ちたの私だ」に政治はどうこたえるか(1)

BS日テレ「深層News」に生出演しました。テーマは保育所待機児童の対策。「保育園落ちた」の匿名ブログから政治を揺るがす大きな世論と運動が広がった、一市民が当たり前に政治に物言う時代になってきました。番組の内容と合わせながら、私がこの問題にどう取り組んできたかをまとめます。

 

〇「どんな声が寄せられていますか?」(キャスター)

――国会前スタンディングに駆けつけて声を聞きました(田村)

 

3月5日(土)午後1時過ぎ、まだ風が冷たい中、赤ちゃんを連れたお母さん・お父さんが集まり始めました。「保育園落ちたの私だ」スタンディングです。

衆議院予算委員会で民主党議員が匿名ブログの感想を総理に聞き、「誰が書いたかわからない」「本当かわからない」と答弁。これが世論に火をつけました。3月4日、「私だ」スタンディングがインターネットを通じて呼びかけられ、このネット情報だけで翌日に30~40人が国会に集まったのです。

 

ここに来れば当事者に会える、日程を急きょ変更して私も駆けつけました。

12801247_1728113007400554_7834053175760626011_n生後2ヶ月の赤ちゃんを抱っこした女性。話しかけると、派遣社員だと言います。「産休明けで預けられる保育所は限られているよね」と私。「だから空きを待っても難しいと思います」、「育休を取ることはできるの?」「契約で4月には派遣先に行かないと」――まさにどん詰まりの状態。産後2ヶ月で外出するのも大変だろうに、まさに止むに止まれぬ思いで国会まで来たのでしょう。

ベビーカーの夫婦。お母さんが育児休業を半年伸ばすしかないのかと苦悩の表情。「半年伸ばしても、10月に入れるでしょうか。こんなに待機児が多ければ入れるはずがない。そしたら仕事を辞めることになってしまう」

 

保育が確保できないがために仕事を辞めなければならない、こんな事態を起こしてはならない。このお母さんと赤ちゃんたちを目の前にして、その思いは強まりました。

 

 

〇「明日からどうするか、というお母さんに、何を示せるのか」(キャスター)

――「緊急の保育とともに、自治体が認可保育所をつくるべき」(田村)

 

番組ではこの議論が時間切れになったのが残念でした。

3月14日、予算委員会。まさにこのキャスターが問題提起したことにどう応えるかを大きなテーマとして、私は質問にたちました。

 

・緊急の保育の確保――過去にいくつかの自治体で、公共施設を利用した臨時的・緊急的保育や公有地にプレハブを建てて保育を確保した経験があります。元公立保育所の保育士に自治体自ら当たることも含めて、自治体が保育を行う責務を果たすよう促すべき。

・国も国有地を安く提供したり、公立保育所の分園・改修などに財政支援を。

・企業に「雇い止め」をしないよう働きかける。

 

自治体の緊急保育はあくまで緊急措置です。年度途中で認可保育所が開園できるよう、自治体自ら公立保育所もつくるべきです。

 

番組でも「公予算集中待機児童立保育所は、2000年以降、2200か所も減っている。待機児童がこんなに深刻な時、公立保育所もつくるべきです」と強く主張。

「学校だったら、教室に入りきらない事態になって待機はありえない。どうして保育は簡単に待機というのか」――お母さんたちの指摘は、全くその通り。民間がつくるのを待つ、なんて言っている場合ではないのです。

 

 

〇認可保育所をつくるべき、と主張したのは私だけ

 

驚いたのは、24日の「深層News」で「認可保育所をつくるべき」と主張したのが、私だけだったこと。自民・公明は「小規模保育をマンションの一室などにつくる」「事業所内保育所をふやしてもらう」「マッチングや相談にのるコンシェルジュを置く」というにとどまるのです。

 

「小規模は0~2歳ですよ。これまでも小規模を増やして来て、3歳児待機児がすでにでてきている」と指摘しても、最後まで認可保育所の増設は言いませんでした。

マンションの一室、雑居ビルの一部屋、空き店舗、こういう小規模保育はお庭もなく、スペースも十分ではありません。東京では2000年以降、こういう保育園ばかり増やして来て、まともに認可保育所をつくらなかった、それが今日の待機児童問題を生じさせた一因です。

反省がないのか、実態を知らないのか。その怒りが言葉になってあふれました。

「そもそも受け皿をつくればいい、というやり方でいいんですか。お母さんが働くときに、子どもの受け皿が必要、お皿を用意すればいい、というやり方はおかしい。

ヨーロッパでは、乳幼児からの保育・教育が、子どものその後の学びの土台になるという議論を1990年代から何度もやっている。そしてGDP比で最低1%を、保育・幼児教育の予算にと目標を定め、フランスもイギリスも実際に予算を急増させた」

 

予算委員会でもOECD諸国の中で、日本の保育・幼児教育の公的支出がいかに立ち遅れているかを示しました。欧州のとりくみに驚きや希望を感じたという方が何人もいました。

先々の話でなく、いま、こういう議論をするときです。

そうでなければ、またも小規模保育の定員拡大(規制緩和)、保育士は半分でいいという保育施設、こういう質を置き去りにした、つまりは子どもの成長発達をおきざりにした保育を拡大することになってしまいます。

 

 

 


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